田崎史郎氏「丁寧な根回しをしなかった」奈良県知事選めぐり「党内では高市さんの責任が大きい」

[ 2023年4月10日 13:47 ]

 政治ジャーナリストの田崎史郎氏が10日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。9日に行われた奈良県知事選に言及した。

 奈良県知事選は26万6404票を獲得した日本維新の会公認候補の新人で元同県生駒市長の山下真氏(54)が初当選。自民党県連推薦で新人の元総務官僚平木省氏(48)は19万6729票、前回まで自民県連の推薦を受けていた現職の荒井正吾氏(78)は9万7033票だった。結果的に「保守分裂」となり、自民党奈良県連の会長を務める高市早苗氏の責任問題が指摘されている。

 田崎氏は「荒井知事も長期だったので、そろそろかなって話はあったんです」と背景を説明。「そこで、高市さんもどうかなって気持ちはあったんですけど、その時、荒井さんに対して丁寧な根回しをしなかったと。荒井さんをきちんと説得していればもっと上手くいったはずなのに、本人が納得しないうちに高市さんが自分の候補を立てたと。それに対して荒井さんが激しく反発してこうなった」と高市氏の根回しが不十分だったことから、荒井氏の反発を招き「保守分裂」が起きたと指摘。「分裂選挙になった原因というのは、党内ではやっぱり高市さんの責任が大きいなと見られています」と続けた。

 また、「奈良は大阪の隣ですから奈良県民でも“奈良府民”と言われる人がいるわけですよ」と通勤、通学で大阪に行く人も多いとし「維新が勢力を拡大しやす場所でもあった」と地理的背景も維新公認知事が誕生した要因の一つとした。

 その上で国政への影響について「高市さんは選挙で負けただけじゃなくて国会答弁で“私を信用できないなら、私に質問しないでください”って言って物議かもしたんですよ」とし「その答弁を“撤回してくれ”って自民党の方が頼んだんですよ。予算委員長である末松(信介)さんも頼んだんですよ。しかし、なかなか撤回しなくて非常に苦労したんですね。だから高市さんを支持した人の中にも“愛想が尽きた”と言われる方もいるので、結構、高市さんは今後しんどいんじゃないでしょうかね」と述べた。

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2023年4月10日のニュース