M―1王者の父が語った妻の交通事故死、息子の芸人挑戦への思い…驚きの“1年超ドキュメント”

[ 2022年1月5日 22:55 ]

「M-1グランプリ2021」で優勝した「錦鯉」の長谷川雅紀(左)と渡辺隆
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 テレビ東京の人気バラエティー番組「家、ついて行ってイイですか?」(5日午後6・25)が3時間半スペシャルとして放送され、船堀の銭湯で知り合った70歳男性のお宅を訪れることに。すると父と子の2人暮らしだという家のカレンダーには何故か「M―1決勝」の文字…ここがあるM―1王者の自宅であることが判明。亡き母に“見せたかった”という壮大な夢を叶える前に撮られた超貴重なVTRとなった。

 船堀の銭湯で知り合った70歳男性は40歳の時に長距離ドライバーに転身。しかし平成12年、交通事故により妻を亡くし「(相手の)信号無視。犬だけが帰ってきた。朝7時くらいに娘から電話がありまして、事故でお母さんが大変だと。当時のことは(衝撃的すぎて)思い出せない。自分であって自分じゃない別世界の話みたいなね。仕事も1カ月ぐらい休んでね、その後は車が運転できなくなった。横断歩道を見れなくなった。横断歩道で亡くなってるから。それで配車係になった」とショックから運転が出来なくなってしまったという壮絶な過去を告白した。

 インタビューが進むとカレンダー(取材当時2020年)には「M―1決勝」の文字が…何故この書き込みがあるのかを聞かれると男性は「せがれがM―1決勝に出るんですよ。『錦鯉』っていう漫才師をやってるんです。ツッコミの方」と衝撃のひと言。2021年のM―1王者「錦鯉」渡辺隆が暮らす家であることが判明。

 息子が「大好き」だという渡辺隆の父親は、芸歴20年を超え最近ようやくテレビで見かける機会が増えたことを喜びながら「あとは事件を起こさないことだね」と笑い飛ばした。2020年のM―1決勝進出については本人から直接聞かされたそうで「いやーーー嬉しかったね。『おやじ、決勝進出だよ』って聞いて思わずえーーーー!!って立ち上がったよ」と当時を振り返り大喜び。

 「20歳の時に吉本に受かったけど、奥さんは『芸能界はダメ』って大泣きだった。大変だってのは分かるからね」と渡辺隆が芸人になることに“反対”していたという家庭状況明かし、さらに「(息子が)芸人になって2年目に亡くなってるから、(奥さんは)舞台とか見に行けなかったよ」と説明。「そういったこともあってせがれは、(奥さんに)活躍するところを見せたかったんじゃないですかね。テレビ画面でね」と渡辺隆の思いを代弁。

 最後に「結成して3~6年ぐらいでバーッと頂点に立っちゃう人はスターなんですよ。生まれた時からの。だけど、せがれは違う。コツコツですよ。女房もM―1決勝進出、天国でお祝いしてると思いますよ」とコメントした。

 そして大会後、再び取材陣が自宅に訪れると、そこには渡辺隆の姿が。渡辺隆は「結果は4位でした」と残念そうにひと言。将来の夢について聞かれると「ここまで来たら親父とずっと一緒に住もうかなって思ってます。2021年やっぱり優勝。面白いヤツはいっぱいいるのでどうなるか分かりませんけど、挑戦してみたいとは思います」と宣言していた。

 この約1年後に“有言実行”とばかりに「錦鯉」が2021年のM―1王者に輝く快挙を達成。天国の母に再び“吉報”を届け、自らの夢を叶えて見せた。

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2022年1月5日のニュース