民謡歌手・斉藤京子さん 廃用症候群で死去 85歳 「お花ちゃん」が100万枚突破の大ヒット

[ 2022年1月5日 11:50 ]

 民謡歌手の斉藤京子(さいとう・きょうこ)さんが2日、廃用症候群のため都内の病院で死去した。85歳。秋田県出身。日本歌手協会から発表された。

 通夜は8日午後6時から、葬儀告別式は9日午前10時から、いずれも東京都品川区の桐ケ谷斎場にて執り行われる。喪主は夫徳雄(のりお)さん。2018年11月に脳卒中で倒れて以来、闘病生活を続けていた。

 斉藤さんは、1936年6月19日、昭和初期に「江差追分」でならした民謡歌手の2代目・大船繁三郎さんと函青白糸さんの間に秋田県北秋田郡栄村(現北秋田市)で生まれ、「民謡の申し子」として4歳で初舞台を踏んだ。

 17歳の時にはコロムビアから「新タント節」でレコードデビュー。1956年には移籍したキングレコードで三橋美智也さんとデュエットした「お花ちゃん」が100万枚突破の大ヒットを記録した。その後も「おんな白虎隊」「流れゆく先」などのヒット曲を生み続ける一方、「伊勢音頭」「博多節」「ドンパン節」「ソーラン節」「鴨緑江節」などの民謡も数多く吹き込んだ。

 ほかにも映画「マタギ」(1981年)では女優として、フジテレビ「いただきます」ではレギュラーとしても活躍。1990年には文化庁芸術賞、2005年には日本民謡協会名人位を授かった。その後も、民謡の普及と発展のために若い民謡歌手の育成などにも尽力。日本歌手協会恒例の「歌謡祭」にも全27回出場し、日本民謡プロ協会名誉会長も務めていた。

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2022年1月5日のニュース