福山雅治「集団左遷!!」で描きたかった組織人の心の葛藤 銀行員・片岡は「代弁者」

[ 2019年6月23日 13:30 ]

最終回を迎える日曜劇場「集団左遷!!」の片岡(福山雅治)(C)TBS
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 福山雅治(50)が主演するTBS日曜劇場「集団左遷!!」(後9・00)が、きょう23日に最終回を迎える。福山演じる「頑張る」が信条の銀行員・片岡と、横山副頭取(三上博史)との戦いについに決着がつく。4カ月にわたる撮影を終えた福山に話を聞いた。

 19日にクランクアップを迎えた。「いろんなトライ、チャレンジをさせてもらいましたね。ボクも最終話はしっかりオンエアで見たいと思っています」。充実の表情を浮かべた。

 50歳を迎えて初めての主演ドラマは、秀でた才能などの武器を持たない、普通のサラリーマンの役だった。もちろん、ドラマである以上、現実にはあまりいないタイプの熱血サラリーマンではある。上司の不正を見逃せず、いちいち追及しようとする。その中で、福山が描きたいと思ったのは「組織人の心の葛藤」だったという。

 「普通は上司にあんなに刃向かえない。頭を下げながら、我慢しながら、みなさん生きていると思うんです。だけど、頭下げながら、自分の妄想の中で、片岡みたいに“絶対言ってやる”“いつか言ってやる”という気持ちもあると思うんです。そういう方々の代弁者だと思った」

 片岡は誠実で生真面目、不正が許せない男だ。廃店が決まっている支店の支店長を命じられ、本部の上司に言われたことは「頑張らなくていい」。そのまま無事に廃店となれば、その後のポストが確約されている。だけど、廃店にはしたくない。そうして片岡は廃店阻止に向けて頑張った。その後も、一番の敵である横山副頭取をなんとか引きずり下ろそうとして、さまざまな不正を暴こうとした。

 「片岡の理念は、お客さま本位、お客様に対して誠実に向き合うこと。そのためには、会社自体が誠実でならなければならない。だから不正は許せない。誠実に向き合うためには、誠実な会社でいてほしい。ウソがないからこそ頑張れるのが片岡理念だと思っていて。難しいですけどね。やっぱり、現実の世界では難しいことじゃないですか。不正とまでは言わないまでも、ちょっとしたウソとか、“あ、この人ちょっとごまかしてるな”とか、ありますよね。お互いの弱みや痛みを、ちょっとしたネガティブなことを共通項としているから。だからこそあまり相手をつつかないし、痛いことしないしってあるじゃないですか。片岡は扱いづらいですよ。理想かもしれないんだけど。なかなか難しい役どころでしたね」

 この4カ月間は、文字通り走り続けた。「頑張る」と口癖のように言う片岡は、何かが起きるとすぐに走る。ロケでいろんなところを必死に走った。

 「50歳を迎えてこんなに走って、肉離れしないように気をつけなきゃなと。一生懸命走るのはいいんだけど、ケガしちゃったら撮影に支障が出るし、作品そのものの内容が急に走らなくなった片岡になるので。“この間まで走ってたのになんだったんだ”ってことになっちゃうから。なるべくアキレス腱斬らないように、肉離れしないようにと気をつけながらも走ってたんですけど。でも、走り続けると速くなっていったりするんです」

 もちろん、小さなケガや筋肉痛はあった。だが、「まだ伸びしろがある」と気づいたことは、大きな自信につながった。

 撮影では嬉しいことがあったという。今作は支店のある東京・蒲田や大森などでロケが行われた。その時のことだ。

 「大森貝塚に行ったことがなかったので行ってみたんです。その帰りに車に乗ろうとしたら、隣にあったバスのターミナルで誘導のおじさんが“あっ、片岡支店長”とおっしゃるんです。“いつも見てます”と。それで“ありがとうございます”と言って去ろうとしたら、“蒲田支店がんばれ!”と言ってくれたんです。ああ、嬉しいなと思って。蒲田支店の前での撮影とか、ギャラリーもすごかったんですけど、蒲田や大森界隈に愛されてる感じが伝わってきて嬉しかったです。こういう風に届いてるんだなって」

 横山副頭取を演じた三上博史(56)との共演も新鮮だった。「男前ですからね。男前の人が怒ると怖いですよ。目も大きいし、目力がすごかった」と振り返る。三上にとっても、見得を切る演技など今までにやったことのないような芝居だった。「キャリアをお持ちでも、新しいチャレンジをしていらっしゃる覚悟と迫力ですよね。自分の持ち玉、持ち手、引き出しだけでやってる迫力と、そうじゃなくて、また新しい扉を開こうと覚悟を持ってやられてる迫力とは意味合いが違う。そういう挑戦を三上さんもされていた」。挑戦を続ける意味を、三上の演技からも感じ取った。

 そうして迎えた最終話。追い詰めては何度も跳ね返されてきた、横山副頭取とのバトルに決着がつく。「最後はスカッとしていただけると思います。なぜ片岡をクビにしないか、出向にしないかを含めて、最終話でしっかり回収されますから」とPRした。いかに誠意を持って向き合うかを大事してきた片岡の正義と、ずる賢く組織の中で生きる術を持つ横山の正義がぶつかり合う。最後まで見逃せない展開になる。

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