平尾昌晃さん音楽出版社 継母が経営外れる、3兄弟に“温度差”

[ 2018年9月27日 05:30 ]

株主総会後に会見を開き結果報告した平尾勇気
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 昨年7月に死去した作曲家の平尾昌晃さん(享年79)の遺産相続を巡るトラブルで、平尾さんの個人事務所と著作権などを管理する音楽出版社の株主総会が26日、都内で行われた。その結果、三男で歌手の平尾勇気(37)と対立している平尾さんの3度目の結婚相手となった50代のMさんが、社長を務めていた2社のうち、音楽出版社の経営陣から完全に外れた。

 総会後、勇気や代理人弁護士らが会見し結果を報告。音楽出版社の総会では勇気、平尾さんの長男(45)と次男の亜希矢氏(39)、そしてMさんの4人が取締役に就任する議案が出されたが、Mさんは選任されなかった。その後、息子3人による取締役会で代表取締役に亜希矢氏が選ばれた。

 一方、個人事務所の総会については、元々音楽出版社が85%の株を所有していたが、Mさんが不当に売買し、個人事務所の自己株にしたと勇気側が主張。所有者が確定するまで総会を保留、継続することになった。

 2社とも株主は息子3人とMさんの計4人で、議決は多数決のため、音楽出版社の総会では息子3人が意思を統一したとみられる。しかし残る個人事務所については、兄弟が一枚岩になれるか、問題点も残っている。

 個人事務所の株名義については、勇気側が東京地裁に申し立てた仮処分申請に基づく争議となり、長期化が見込まれる。さらに平尾さんの晩年を献身的に支え、経営も一手に切り盛りしていたのはMさんだけに、関係者は「仮に名義が固まり総会が再開されても、完全に経営陣から外すべきかは、音楽出版社のように簡単にいかず、息子らの意見も割れるのでは」と指摘する。

 株主総会に先立って息子3人は兄弟会議を開いた。勇気は「一枚岩になっていこうという話をした」としたが、亜希矢氏は「兄弟一枚岩ではない。今は1対1対2」と、Mさん、勇気、長男と自身と3つに割れていると複雑な心境を口にした。25日の会見でMさんに感情的に嫌悪感をぶつけた勇気と、2人の兄にはまだ温度差が残っている。

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