大阪・道頓堀「くいだおれ太郎」の太鼓製造、サカエリズムが事業停止

[ 2018年5月23日 06:33 ]

大阪・道頓堀の名物看板人形「くいだおれ太郎」
Photo By 共同

 大阪・道頓堀の名物看板人形「くいだおれ太郎」の太鼓を作ったドラム製造のサカエリズム楽器(大阪市)が経営難から事業を停止し、債務整理の手続きに入っていたことが22日分かった。事実上経営破綻した状態にあり、債務の調査終了後に今後の方針を決める。

 帝国データバンクなどによると、サカエリズムは1925年創業。主力のドラムは国内外のミュージシャンからの評価も高く、海外では米国のジミー・チェンバレン(53)、国内ではシシド・カフカ(32)らが使用していた。チェンバレンは「スマッシング・パンプキンズ」のドラマーを務め、米雑誌「ローリング・ストーン」の最も偉大な100人のドラマーに選ばれたこともある。

 取引先だった大手楽器メーカーのヤマハが自社生産に切り替えたことや、オリジナルブランドの販売が伸び悩んだことから、88年9月期に約14億6000万円あった売上高は2016年9月期には約3億1300万円まで落ち込んだ。昨年3月には融資元の銀行に対して2度の不渡りを出し、銀行取引を停止。同4月から実質的に事業を停止しており、今月に入って弁護士に債務整理を一任した。

 負債額は16年9月末時点で約7億7200万円だが、大きく変動している可能性もある。

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2018年5月23日のニュース