メッツ・千賀 背番号は異例のファン投票で決定 ライアンも背負った34「自分の番号にできるように」

[ 2022年12月21日 04:00 ]

メッツの入団記者会見で、背番号「34」のユニホーム姿でポーズをとる千賀
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 ソフトバンクから海外FA権を行使し、5年総額7500万ドル(約99億円)でメッツに移籍した千賀滉大投手(29)が19日(日本時間20日)、本拠地シティ・フィールドで入団会見を行った。新背番号「34」は、球団公式ツイッターでファン投票を実施する異例の方法で決定。代名詞「お化けフォーク」は早くも「Ghost(ゴースト)フォーク」と話題を集め、英語を交えた会見では現地メディアの心をつかんだ。

 入団会見の冒頭で、千賀は背番号34を選んだ理由を明かした。「34番という番号をファンの方に選んでいただいたので、とにかく自分の番号にできるように頑張ります」。日米ファンを巻き込んだ異例の背番号投票は、狙い通りだった。

 「ファンの方に少しでも覚えてもらえるような取り組みをしようかなと思った」

 今季まで背負った「41」は、メジャー通算311勝で20年に死去したトム・シーバー氏の球団永久欠番。未使用の番号から34、40、46を挙げ「迷っていた。ファンの方に決めてもらった方がいいと思ったというのが決め手」と投票を実施した。全9477票で最多の46・5%を集めた34を選択。米国ではメジャー歴代最多5714奪三振のノーラン・ライアンのイメージが強く、うってつけの番号でもあった。

 英語を交えた会見のつかみは完璧だった。メッツ入りの理由を「シャーザーやバーランダーの存在が大きかった」と改めて語った千賀。会見では「“ゴースト(お化け)フォーク”はどうやって習得したか」と質問が飛び「Practice!(練習)」と英語で返して笑わせた。英語では「I’m excited to be in the big apple!(ビッグアップルに来られてとても幸せ)」とニューヨークの愛称で、本拠地の象徴のビッグアップルをアピール。「Let’s Go Mets!サンキュー」と声を張り上げ、辛辣(しんらつ)なニューヨークメディアをまずは完封してみせた。(杉浦 大介通信員)


 ▽メッツの背番号34 歴代最多5714奪三振を誇るライアンがメジャーデビューしたメッツ1年目の66年に着用し、その後に在籍したアストロズとレンジャーズでは永久欠番。メッツでは67年はケガで登板がなく、68~71年は「30」だった。「34」で活躍した選手は10年に15勝を挙げたペルフリー、160キロ超の速球で人気があったシンダーガード(現ドジャース)ら。過去2年は救援のハンターが背負っていた。

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