阪神・青柳、「ヤギの部屋」でエース道伝授 来年1月の合同自主トレで相部屋設置 若虎たちの進化促す

[ 2022年12月21日 05:15 ]

阪神・青柳
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 阪神の青柳晃洋投手(29)が20日、来年1月に静岡県沼津市で村上、岡留らと行う合同自主トレ中に利用する宿舎に相部屋をつくることを明かした。グラウンド外でも密なコミュニケーションを図り、後輩への助言も惜しまない右腕の発案だ。“ヤギの部屋”が若虎たちの進化を促す。

 黒柳徹子の部屋ならぬ青柳による“ヤギの部屋”が若虎にブレークのきっかけを呼び込む。来年1月からは静岡で本格始動。共同生活となる合同自主トレ期間中は宿舎に相部屋をつくる考えだ。

 「部屋を1つ相部屋にしようと思ってます。2人なら嫌でもしゃべらないといけない状況になるし、そういう場で気付けることも絶対ある。(期間の)2週間で、グラウンド内だけではなかなかうまくならないと思うので」

 初めて自身が主体となって敢行する合同自主トレは1月上旬から沼津市で約2週間の予定を組んだ。グラウンドでは助言を惜しまず、持っている技術をしっかりと伝授するつもりではいるものの、2年連続リーグ最多勝右腕が重要視するのはそれ以外の時間。せっかくの共同生活とあって、食事だけではなく相部屋をつくることである意味“強制的”に対話の時間を生み出す。

 メンバーは村上、岡留、帝京大の同期である日本ハム・西村、大学後輩のロッテ・広畑。相部屋に入る2人は日替わりで決まっていくルールだが、虎のエースは1軍経験の浅い自軍の後輩たちとのペアリングも望む。「自分も入団して3年ぐらいずっと苦しんで、クビになってもおかしくないところから勝てるようになった。境遇が重なる部分もあるので今回は村上、岡留を呼んでいる」

 昨年から2軍でタイトルを獲得し続ける村上は今季1軍では登板機会がなく、岡留も2軍で防御率1・54を誇りながら1軍デビューはならなかった。

 「村上もあれだけファームで抑えているのに打たれるのが不思議。別人みたいなピッチングをする。120%出さないと抑えられないと思っているのか。本当はそうじゃない。7、8割で抑えられるんだよと伝えてあげたい」

 扉をノックする音が今から聞こえてきそうだ。“ヤギの部屋”でしか聞けないことがある。  (遠藤 礼)

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2022年12月21日のニュース