日本ハム“逆輸入”3位で加藤、育成3位で山口アタル指名 新庄監督の意向を反映、即戦力重視の指名に

[ 2022年10月21日 06:00 ]

プロ野球ドラフト会議 ( 2022年10月20日 )

1巡目、日体大・矢澤宏太の交渉権を獲得しポーズを決める日本ハム・新庄剛志監督(代表撮影)
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 日本ハムは3位でメッツ傘下3Aの加藤豪将を指名。「来年は2位も6位も一緒。日本一を目指している」という新庄監督の意向が反映された、即戦力重視の指名となった。

 1位の日体大・矢沢に続き、2位は富士大の150キロ右腕・金村を指名。そして3位で指揮官が「わがままを言わせてもらった。どうしても欲しい」と“超即戦力”として目を付けたのが今季はメジャーデビューも果たした左打ちの逆輸入内野手・加藤だ。04年にマイケル中村、07年に多田野と球団は過去にも米国でプレーしていた選手を指名したことがある。指揮官も「矢沢君と加藤君はどうしても欲しかった」と大きな期待を寄せている。

 加藤は13年ドラフト2巡目(全体66番目)でヤンキース入りしており、過去に日米両方でドラフト指名を受けたのは09年にパドレス18巡目指名され、10年にロッテで6位指名を受けた藤谷周平以来、史上2人目。走力や左投手への強さを魅力に挙げ、さらに複数球団を渡り歩きメジャー昇格を目指した「根性」も評価する。新庄監督は「“僕の下で野球をしたいという気持ちがある”と聞きました。自信しかない」と入団交渉に自信を見せた。

 新庄監督が退席した後の育成ドラフトではさらなるサプライズ指名に踏み切った。3位では米コルビーコミュニティーカレッジ出身で日本人の父とカナダ人の母を持つ山口アタルを指名。カナダ出身で日本でのプレー経験はなく、入団テストを経て指名した隠し玉だ。投手では140キロ台後半を誇る右腕で外野手としても打撃センスがある逸材について球団は「フィジカルモンスター」と紹介。大渕隆GM補佐兼スカウト部長は「スイングの強さ、速さがずばぬけていた」と期待する。

 矢沢と加藤については早くも来春の1軍キャンプスタートを明言した新庄監督は「誰を固定していこうかという、うれしい迷い」と言う。新球場も開場する新庄政権2年目も球界に話題を振りまく。(東尾 洋樹)

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