ソフトB・柳田 熱男バットで入魂復帰後初アーチ「まずバットに当てることだけを考えた」

[ 2022年9月9日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3―7楽天 ( 2022年9月8日    ペイペイD )

<ソ・楽>初回1死一塁、打席でバットにキスをする柳田(撮影・中村 達也)
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 主将の奮闘及ばず…。ソフトバンクは8日、楽天に3―7で逆転負けした。初回に柳田悠岐外野手(33)の左越え17号2ランで先制。この日出場選手登録を外れた松田宣浩内野手(39)のバットを借りての一撃で主導権を握った。しかし、先発したコリン・レイ投手(32)らが打ち込まれチームは2連敗。依然として首位も2位・西武、3位・オリックスと再びゲーム差なしとなった。

 主将が孤軍奮闘を見せたが、投手陣が3被弾で逆転負け。藤本監督は「うまいこといかないね…」と敗戦を振り返り、収穫としてチーム全3打点を叩き出した柳田のバッティングを挙げた。「ちょっと状態は良くなってきている。インハイの球を思い切って振れているので、あれだけ振れたらいい」と光明を見いだしていた。

 初回1死一塁。柳田は楽天の先発・涌井のシンカーを合わせるように軽く振った。それでも、打球は左翼テラス席に着弾。新型コロナウイルス感染から復帰後初アーチは先制の17号2ランとなり「追い込まれてから、まずバットに当てることだけを考えた。結果的に芯に当たってホームランになってくれた」と振り返った。

 先輩の思いを背負い打席に立った。柳田はバットにキスして打席に臨んだ。「松田さんのバットを借りて打席に入りました」。この日、打撃不振の松田が出場選手登録を抹消された。柳田がレギュラーに定着してからは本塁打の数を競い合ってきた間柄。シーズン終盤で2軍落ちした「熱男」の無念をバットに込めた。2―7の8回には犠飛を放ち、最後まで諦めない姿勢を示した。

 誤算は投手陣。先発のレイは2―0の4回に茂木、マルモレホスに2者連続本塁打を浴びるなど一挙4失点で5敗目を喫した。「大事な試合でこのような投球になってしまいチームに申し訳ない」とレイ。7回には勝ちパターンの松本を投入したが、山崎からソロを被弾。藤本監督は「レイはボールが急に高くなって、変化球もほとんど高かった。松本はもったいない」と首をかしげた。

 チームは2連敗。首位はキープしたが、3位・オリックスまでゲーム差なしの混戦が続く。あす10日からは今季最長の11連戦。指揮官は「(野手は)全力で気持ちを入れて1打席も無駄にしない。投手は1球も無駄にしない。それぐらいの気持ちで。11連戦が始まる前に全員を集めてミーティングします」と決意を述べた。(福井 亮太)

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2022年9月9日のニュース