広島・森下 華麗グラブトスも…無念コリジョン 中日戦連続無失点は28イニングでストップ

[ 2022年9月9日 04:45 ]

セ・リーグ   広島0―2中日 ( 2022年9月8日    バンテリンD )

<中・広>4回、土田のスクイズで、本塁にボールをトスし倒れ込む森下(撮影・椎名 航)
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 痛恨だ。広島は8日の中日戦(バンテリンドーム)で今季14度目の零敗を喫し、同カードは4年ぶりの負け越しが決まった。森下暢仁投手(25)が7回を1失点に抑えながら、打線が敵の先発・上田にプロ初星を献上するなど沈黙。4回の微妙な判定が勝敗に直結し、勝ちがしらの右腕を立てながら連勝は5でストップ、試合のなかった3位・阪神とのゲーム差は1・5に開いた。

 微妙な判定がチームに暗い影を落とした。4回1死二、三塁。カウント2―2からスクイズを仕掛けた土田の打球は、投前に転がった。森下は好捕するやいなやダイビングしながらグラブトス。会沢が三走A・マルティネスにタッチし、一度はアウトと判定された。

 「自分はできることをやりました。実際、どうなんですかね。アウトというか自分の中ではアウトを…。やれることはやりました」

 ところが、中日がリクエストを要求し、リプレー検証の結果、判定が覆る。会沢が左膝をついたことが「ブロックした」と判断されたもようで、責任審判の本田二塁塁審は「コリジョンルールを適用する」と説明。森下は悔しさを隠せなかった。

 中日戦の連続無失点は28イニングでストップ。この1点が無情にも勝敗に直結してしまう。4回以外は、しかし、粘り強く、力強い投球で「0」を並べた。被安打7が示すように、幾度となく走者の出塁を許しながら要所でギアを上げ、7回を7安打1失点。力投だった。

 「特に思うことはないです。調子は普通。勝ち負けはどうしようもない。自分はやれることはやったので」

 8月16日の中日戦で自己最多に並ぶ10勝目を挙げて以来、3試合で足踏み。力投が報われず7敗目を喫し、コメントはどこか素っ気ない。無理もない。佐々岡監督は「森下が頑張っていただけに、森下で負けるのは痛い」とし、ぶ然とした表情で判定に言及した。

 「森下は最高のプレーをした。(会沢は)ブロックしているわけでもない。(映像を)見てもホームベースは空いている。納得いかないところはある」

 自力でのクライマックスシリーズ進出の可能性は再び消滅。試合のなかった3位・阪神とは1・5ゲーム差に開いた。今回は中8日での登板。間隔を空けたことで、来週の直接対決(13、14日)で先発するなら中5日になる。森下は言う。

 「また準備して頑張りたいと思います」

 指揮官は中5日での起用を「明日の状態を見てから」と言葉を濁すが、必勝を期すなら答えは一つだ。残る登板は3試合。25歳がラストスパートに入る。(江尾 卓也)

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