西武・山川 日本人最速200号へ「飛ばないボール」でもアーチストが魅せる

[ 2022年6月16日 05:30 ]

バランスディスクの上に軸足で立ち、バットを振り抜く西武・山川
Photo By スポニチ

 日本人最速の通算200本塁打まであと3本。西武・山川は大台を「通過点。300本打ちたい」と言い放った。

 日本人選手の通算200本塁打最速到達は、田淵幸一(スポニチ本紙評論家)、秋山幸二の714試合。山川は現在689試合で197本塁打としており、更新は確実だ。この日はベルーナドームでの全体練習で、100メートルダッシュ10本の走り込みなど17日からのリーグ戦再開へ調整を行った。

 両リーグトップの20本塁打を放っているが今季の「投高打低」を肌で感じている。「ボール飛ばないですよ。間違いないです。飛ばないです。確信を持っています」と明かした。現に今季はプロ野球全体の本塁打数が激減。昨季は全体で計1449本塁打だったが、今季はここまで年間1164本ペース。このままいけば、300本近く減少する計算だ。昨季133本塁打のオリックスが、12球団最少の年間51発ペース。交流戦では広島の「15試合連続本塁打なし」の珍事もあった。

 11年から公式戦で使用する統一球を提供するミズノ社の関係者によれば、ボールの変更はない。だが、山川は自身の打撃データを踏まえて「ホームランはホームランでも、以前の打球速度に対する飛距離と比べて飛んでいない」と説明。あくまで個人の感覚として「当たった感覚も一緒。ただ意外と(飛距離が)こんなもんなんだと感じる」と語った。

 山川に不満があるわけではない。本塁打数減少傾向だからこそ、アーチストとしての存在意義は上がる。「普通に打てばホームランになる。(他球団の打者の打球が)飛ばない方がありがたい」とリーグ戦再開に臨む。(神田 佑)

続きを表示

この記事のフォト

2022年6月16日のニュース