広島の危機に奨成が発奮!「ゆっくりしていられる年ではない」 龍馬の復帰不透明で定位置確保に意欲

[ 2022年6月16日 04:45 ]

広島・中村奨
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 広島・中村奨成捕手(23)が15日、西川龍馬外野手(27)の穴を埋める活躍を誓った。故障で離脱した西川の復帰時期は不透明で、中村奨にとってはスタメン定着の絶好機となっている。5月31日の昇格以降の12試合中10試合に先発起用されるなど存在感は高まっており、チーム再浮上の力になるべく決意を新たにした。

 中村奨にこれまで経験しなかったようなチャンスが巡ってきた。外野は西川の故障で1枠空いた。さらに捕手は今季の盗塁阻止率・119と低調で強肩捕手が求められている。これ以上ない先発定着の好機。本人もリーグ戦再開直後の重要性は十分に理解している。

 「もうゆっくりしていられるような年数(5年目)ではない。何とか今あるチャンスをものにできるようにしたい。(西川)龍馬さんが戻ってきても一緒に試合に出られるようなレベルになれたらいいかなと思います」

 特に首脳陣からは、西川の穴を埋める役割を期待されている。西川は下半身のコンディション不良で5日に登録を抹消された。いまだにランニング再開は見送られており、東出野手総合コーチは「(復帰時期は)全く読めない。白紙」と言及した。早期復帰は厳しく、しばらくは西川抜きでのやりくりが続くことになる。

 中村奨は、ときに西川が務めてきた「3番」「外野手」をそのまま担ってきた。交流戦では計4試合に3番で先発し、5月31日からの再昇格後は打率・216(37打数8安打)ながら5打点をマーク。「たくさん試合に出れば雰囲気に慣れることもできる。でも、もう結果を残さないといけない立場。しっかり結果を残せるように頑張ります」と西川不在の好機にかける思いが勝負強さに表れている。

 DHがなくなるリーグ戦では3番候補がさらに絞られる。東出野手総合コーチは「(西川不在は若手にとって)大チャンス。(中村)奨成や宇草、小園らが上がってくれば、そのままチームを押す力になる」と若手の台頭に期待した。打撃でアピールできれば、捕手での出場機会も増えるだろう。

 「守備に関しては、外野でも捕手でも去年とは違うという手応えがある。僕の中で少しの余裕が出てきたことは自信にしていいのかな」。チームは3位を死守しながらも借金2。中村奨が勢いづけば、チームの空気を変える新しい風が吹く。(河合 洋介)

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2022年6月16日のニュース