ソフトB 67年ぶり開幕7連勝 柳田1号ソロ“1本勝ち” 新人監督開幕連勝新記録の指揮官「変態打ち」

[ 2022年4月2日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク1-0楽天 ( 2022年4月1日    楽天生命 )

<楽・ソ①>4回、ソフトバンク・柳田が先制ソロを放つ(撮影・篠原 岳夫)
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 12球団唯一の負けなし!ソフトバンクは楽天に1―0で勝ち、10連勝した1955年以来となる67年ぶりの開幕7連勝を飾った。柳田悠岐外野手(33)が4回に左翼席に放り込んだ1号ソロによる1点を守りきった。千賀滉大投手(29)は8回5安打零封で今季初勝利を挙げた。藤本博史監督(58)は新人監督の開幕連勝新記録を樹立した。

 エイプリルフールの試合。柳田の打球は「うそでしょ?」と目を疑う衝撃弾となった。0―0の4回1死。楽天・涌井の低めボール球のシンカーを泳ぎながらもフルスイング。普通の打者であれば左飛だ。ところが、まさかの左翼席最前列に着弾。決勝の1号ソロは藤本監督を歴代1位となる新人監督開幕7連勝へと導いた。

 「イメージは力を抜いての脱力スイング。スタンドまでいくと思いませんでしたが、風に乗ってくれたと思う」

 開幕から全7試合で3番を務め、28打席目で生まれた待望の主将1号。「芯に当たって良い感じに打てたのであそこまで飛んだ。良かったです」。ソロ本塁打の1点だけで勝利したのは14年5月4日の楽天戦の松田弾以来、9年ぶりだ。藤本監督は「柳田が良く打ってくれた。変態打ちみたいな感じやけど、それだけ力がある」と“ギータ打法”を評価。目を引いたのは本塁打だけでない。6回の左飛もだ。「一番良いスイングだった。気持ちも楽になって、これからは変わってくる」。打率・179と本調子ではない愛弟子の浮上を予言した。

 ギータ節など“天然”の一面もある男だが、藤本監督は真面目な姿を見てきた。「あれだけ破天荒なこと言うけど、凄い研究熱心。相手投手のタイミングなどを常に見ている」。ルーキー時代に2軍打撃コーチとして指導してきたからこそ、感情も入る。主将の指名時には「口で引っ張らないでいいから、おまえの姿勢で引っ張ってくれ」と思いを伝え、「僕の背中で見せます」と柳田。絶大な信頼は揺るがない。

 チームは南海時代の1955年に記録した開幕10連勝以来、67年ぶりの7連勝。指揮官は「僕だけの力じゃない。みんなのおかげ。(接戦続きで)肩がこって仕方ないね」と笑みが止まらない。主将は「おめでとうございます!」と声を張って祝福した。大記録樹立の裏には、うそではない本物の絆があった。(福井 亮太)

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2022年4月2日のニュース