松坂大輔氏 確信した「開幕投手」大谷の状態の良さ 投打両方でタイトルを

[ 2022年4月2日 02:30 ]

オープン戦   エンゼルス10ー5ブルワーズ ( 2022年3月31日    フェニックス )

<ブルワーズ・エンゼルス>大谷(左)に質問する本紙評論家の松坂大輔氏(撮影・光山 貴大)
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 【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】スポニチ本紙評論家の松坂大輔氏(41)が31日(日本時間1日)、アリゾナ州フェニックスでブルワーズ戦に「1番・DH兼先発投手」として、今春初めて投打同時出場したエンゼルス・大谷翔平投手(27)の投球をスタンドから見守った。3回1/3を投げて2安打3失点(自責2)だったが、順調な調整ぶりに初の開幕投手を務めるシーズンへ向けて準備は整ったと分析。試合後の記者会見では松坂氏自ら質問するシーンもあった。

 試合後の会見で大谷投手に質問もさせてもらいました。「落ちるボールの感触」「短縮キャンプで試合数減となることへの不安」などを聞きました。自分がソフトバンクに在籍していた15~17年。大谷投手は日本ハムにいましたが、投げ合いも、打者・大谷翔平にも投げてみたかったなあ、と思いますね。

 大谷投手の投球を見て、開幕マウンドに立つ準備はもうできているのかな、と感じました。直球の球速も出ていてボールも強かった。本人は直球、変化球で時々抜けるボールがあったと言っていましたが、気にするレベルではないのかなと。自身が完璧を求めた上で気になる、ぐらいのものだと思います。唯一気になったのは追い込んでからの落ちるボール。おそらくベースの上に落とすぐらいの意識があったと思いますが、それが真ん中付近にいってしまい、タイミングを崩された打者にもうまく合わされてしまった場面が何度かありました。

 大谷投手が「チェンジアップとスプリットの中間」と言っている変化球は、打者のスイングの仕方などを見ていると、右より左に対して効果があるのかなと感じました。左打者が空振りした場面など、しっかり縫い目に掛けて落とすというより抜くボールに近いのかなと思いました。

 今年はロックアウトが長期化し、キャンプ期間も短くなりました。大谷投手はオープン戦2試合の登板で開幕に向かいます。ただ、通常のシーズンの入り方でも球数制限はよくあります。大谷投手もシーズンに入りながら徐々にイニング、球数を増やしていくのではないでしょうか。

 大谷投手には期待と、故障なくシーズンを終えてほしいという思いだけです。投手としても打者としてもタイトルを獲れるような成績を残せば、チームが遠ざかっているプレーオフにより近づけますが、今のチーム状況ではそれだけ大谷投手にかかる負担も大きいと思います。西地区といえばエンゼルス。ケガなくレギュラーシーズンを戦い、プレーオフで活躍する姿を一ファンとして見てみたいと思っています。

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