巨人・大勢、セットアッパー起用 原監督「可能性を感じる」 最速166キロのビエイラとセ界最速リレー

[ 2022年3月8日 05:30 ]

山口宇部空港に到着した巨人・大勢(撮影・森沢 裕)
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 巨人・原辰徳監督(63)が7日、売り出し中のドラフト1位・大勢投手(22=関西国際大)をリリーフで起用することを明言。オープン戦では自己最速の158キロを記録するなど剛速球を連発して2試合連続で1回完全投球の横手右腕は開幕からセットアッパーを担う可能性も十分だ。NPB最速166キロ右腕で守護神のチアゴ・ビエイラ投手(29)との剛腕コンビが形成されれば他球団の大きな脅威となる。

 投げるたびに評価を上げる右腕の起用法が定まった。原監督は先発の可能性も模索していた大勢について「リリーバーとして役割を与えようかと」と明言。「うちの投手の中ではとにかく一番(球の)力がある。実戦になるとコントロールもよく、可能性を感じる」と高い評価を与えた。

 大勢は1月末に新型コロナウイルスの陽性判定を受けキャンプは3軍スタート。地道に調整して2月24日に1軍に合流すると実戦初登板だった3月3日の西武戦で初球に155キロを投じて衝撃デビューを果たした。さらに6日の日本ハム戦では自己最速を1キロ更新する158キロを記録。剛速球だけでなく安定した制球力も披露して2試合連続で3者凡退に抑えた。試合後、原監督が桑田投手チーフコーチ、阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチらと会談。救援の適性があると判断した。

 桑田コーチは「チーム状況から考えると中でやってもらえた方が大きなプラスになる。まずプロのストライクゾーンと打者の反応とかに慣れてもらって来週からうまく勝ち試合でいけたら」と勝ちパターンでの登板にも期待する。9回には昨季、NPB最速の166キロを計測したビエイラが控える。仮に8回を変則のサイド右腕が担えば、相手の目先も変わりリーグ屈指の剛球コンビが結成される。

 昨年は勝利の方程式を担った左腕・中川がコンディション不良で出遅れていることに加え、延長戦が行われなかった昨季とは違い今季は延長が12回まで行われる。原監督は「(救援の)厚みを持たせておくのは必要」と救援陣の整備も大きなテーマに設定する。

 元々、大勢は中継ぎを希望していただけに思惑は一致した。すでに本人にも通達されている。球団の日本人投手では初となる160キロ超えも予感させる大物ルーキーが、2年ぶりの覇権奪回への重要なピースとなる。(川島 毅洋)

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