JR九州・山脇 悪夢払しょく打で逆転劇呼んだ! 上武大時代に“痛恨エラー”の神宮で9回に千金同点打

[ 2022年3月8日 05:30 ]

第76回JABA東京スポニチ大会第2日Cブロック   JR九州6-4NTT東日本 ( 2022年3月7日    神宮 )

<NTT東日本・JR九州>9回無死二、三塁、同点の2点適時二塁打を放つJR九州・山脇(撮影・河野 光希)
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 予選リーグ6試合が行われた。JR九州はNTT東日本と対戦し、9回に上武大出身の新人・山脇彰太外野手(22)が同点の2点二塁打を放つなど、一挙5点を奪って逆転勝ち。東芝は11―4でJR東日本東北を下して決勝トーナメント進出を決めた。予選リーグ最終日の8日は6試合が行われ、決勝トーナメント進出チームが出そろう。 

 心に決めていた。上武大時代はリーグ戦で2度の最多盗塁に輝いた俊足の左打ちの外野手。JR九州の山脇は「自分ならゲッツーはない。とにかく強く振ろう」と打席に入り、土壇場で貴重な一打を放った。

 1点を返し2―4とした9回無死二、三塁、カウント1―1からの3球目の直球を振り抜き、三塁線を抜いた。2点二塁打で同点に追い付き、一挙5点での逆転劇につなげ「ベンチの中でも“ワンチャンスで追いつけるから諦めずにいこう”と話していた。誰ひとり諦めなかった」と振り返った。

 神宮には苦い思い出があった。主将を務めていた上武大4年の昨年春。全日本大学野球選手権に出場した。だが慶大との準決勝で、チーム事情から二塁を守っていた自身の失策が絡み逆転負けで決勝進出を逃した。その試合以来の神宮球場でのプレー。「うわぁ…。嫌だな」と記憶がよみがえったが雪辱した。

 野中憲二監督は「最後まで諦めないという持ち味が出たが、まさか、こういう展開になるとは…」と最終回の逆転勝利に驚きを隠せなかった。起用に応えたルーキー山脇の一打には「ああいうところで勝負強く打ってくれた」と目を細めた。

 福岡出身の山脇の母校・九州国際大付は、今春センバツに出場する。「去年の神宮大会で(対戦相手の)クラークの試合も見た。お互いに成長していると思うので、全力でぶつかってほしい」。一足先に開幕した社会人の戦いでの活躍は、聖地で戦う後輩たちへのエールにもなった。(田中 健人)

 ◇山脇 彰太(やまわき・しょうた)1999年(平11)7月28日生まれ、福岡県出身の22歳。中学時代は宗像ボーイズでプレー。九州国際大付では外野手として2年夏の甲子園に出場。関甲新大学野球リーグの上武大では3年秋にベストナインと最多盗塁を獲得。1メートル73、73キロ。右投げ左打ち。

▼NTT東日本・平野宏監督(9回に逆転負け)強いところ、足りない部分も含め伸ばしていきたい。

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