元ヤクルト・田川賢吾が快投 日立製作所がスポニチ大会決勝T進出 456日ぶりの神宮に「緊張した」

[ 2022年3月8日 13:28 ]

第76回JABA東京スポニチ大会 第3日 Dブロック   日立製作所 2―0 西濃運輸 ( 2022年3月8日    神宮 )

<西濃運輸・日立製作所>4番手として登板し、2回無失点の投球を見せた日立製作所・田川(撮影・河野 光希)
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 日立製作所が2―0で西濃運輸を下した。元ヤクルト・田川賢吾投手は8回から登板し、2回を完全投球で3三振を奪う快投を見せた。

 三塁側のブルペンから1メートル89の長身右腕が「456日ぶり」のマウンドに駆けた。2―0の8回に「ピッチャー・田川」のアナウンスが神宮に響く。昨年から加わった27歳のベテランは「若い投手がつないでくれた。“打たれてはいかんな”と思いながらマウンドに立ちました」と気持ちを高めた。

 ヤクルト時代に慣れ親しんだ神宮のマウンド。2020年12月の合同トライアウト以来となり「思い入れのある球場で結構緊張しました」。2番手で救援した新人左腕・多間隼介投手ら3人が7回まで1安打無失点で継投。最後は最速150キロ右腕が2回を完全投球で逃げ切り「高さ、コースを意識して投げられた」と振り返った。

 昨年からプレーする日立製作所では1年目から都市対抗を経験した。だが、2回戦の東邦ガス戦で救援するも負け投手となり「自分が思っていたよりレベルが高い。“プロから来たから抑えられる”という甘い考えは通じない」と痛感した。冬の練習期間は「勝ちきる」ことをテーマに掲げ、コース、低めに集める投球を信条にした。

 新たな命も田川の原動力になっている。昨年夏に長男・朔太郎君が誕生し「物心ついて自分の姿を見てもらうまで現役を続けたい。あと何年できるか分からないけど成長していきたい」と社会人野球での大成を目指す。

 3連勝でDブロックの予選を突破し、93年以来3度目の優勝を狙う。準決勝、決勝が行われるあす9日に向け「勝ちきりたい。優勝できるように頑張りたいと思います」と力を込めた。(柳内 遼平)

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