阪神・大山にGG賞指令 矢野監督直々“愛の45分258球ノック”「目標にしてもらいたい」

[ 2022年2月14日 05:30 ]

懸命に打球に飛びつく阪神・大山(撮影・平嶋 理子)
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 矢野監督が浴びせるノックの雨に、阪神・大山はユニホームを泥だらけにしながら必死に食らいついた。258球のうちミスはわずか10球。ノックを終えた矢野監督とハイタッチを交わすと、あれだけキツそうだった表情は瞬く間に笑顔に変わった。

 「楽な練習ではないですし、メンタル面も鍛えられる。一球一球受ける中で、意図を持ってやった。これをシーズンで生かさないことには意味がないので、しっかりやっていきたい」

 三塁付近での通称デスノックで、先輩としての貫禄を示した。2人1組の相棒は佐藤輝。約32分が経過した時点で限界に達した後輩に対し、右へ左へ振られながらも45分を完走してみせた。止まりそうになる足を懸命に動かせたのは、指揮官の愛情を独占できたからこそ!?韓国の人気テレビドラマ「愛の不時着」をもじった、その名も「愛の無事着」にふさわしいフィナーレを演じた。

 そんな頼もしい姿に、矢野監督からは「やるからにはゴールデン(グラブ賞)を獲らんと。目標にしてもらいたい」との指令が飛んだ。その思いを伝え聞いた大山は呼応した。

 「(ゴールデングラブ賞は)まずはチームの結果が出てからついてくること。1年間戦った結果、そういう結果になってくれればいいと思う」

 昨季、個人の失策は10個だった。守備率・971からの向上へ連日の早出特守を敢行する。「4番・三塁」を佐藤輝と争う構図も望むところ。ハイレベルで切磋琢磨(せっさたくま)したその先に、理想の姿がある。(長谷川 凡記)

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