阪神・佐藤輝 今春初対外試合で2安打1打点 日本ハム・新庄ビッグボスも高評価「素晴らしい」

[ 2022年2月9日 05:30 ]

練習試合   阪神2ー6日本ハム ( 2022年2月8日    宜野座 )

<練習試合 神・日>プレハブ小屋から見守った新庄監督(上右)の前で適時打を放った佐藤輝(撮影・大森 寛明)
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)が8日、今春最初の対外試合だった日本ハムとの練習試合を2安打で快発進した。「4番・右翼」で出場し、初回の第1打席では技ありの左前適時打。敵将の「ビッグボス」こと新庄剛志監督(50)からも高く評価された。「3番・三塁」で先発した大山悠輔内野手(27)にも“今春1号”が飛び出し、開幕4番争いが熱を帯びてきた。

 4番・佐藤輝が最初の打席で、この試合の主役を決めた。3点を追う初回2死三塁で1ボールから昨季4勝を挙げた23歳立野のカーブに反応。逆方向の左前へ運び、1点を返した。緩い変化球を呼び込んだ技ありの打撃を「フォームがしっかりしていたから、打てたんじゃないかと思う」とほどほどに喜んだ。

 自己評価はまずまずでも、敵将の新庄監督の評価は予想以上だった。

 「三遊間の当たりなんか素晴らしい。ああいうバッティングができるんだし、続けてほしい。(チーム外から)えらそうなことは言えないけど…」

 まるで現役時代を10年過ごした古巣のOBになったような感想だ。賛辞を伝え聞き、「うれしいです」と笑顔を見せつつ、脚光を浴び続ける相手への敬意も忘れない。「(ベンチ外の)上から見たり、いろんなところから見て、おもしろいと思いました」。注目度が高かったビッグボスとのビッグマッチを堪能した。

 この1打席目は、チーム内の“ある争い”で先制パンチを浴びせる意味もあった。井上ヘッドコーチによると試合前の円陣で新主将の坂本が「(新聞の)1面を誰が取るか、勝負しましょう」と呼びかけたという。「あれを打った瞬間(矢野)監督が“結局、テルやん”って。記者が書きたいって思っているところで打つのが、アイツが持っているところ」。天性のスター性を認めるしかなかった。

 3回には4番争いの最大ライバルでもある大山がソロを放った直後、右翼線への二塁打で続いた。本塁打を含む3安打を放った昨春同様に対外試合初戦で2安打の好結果で発進。矢野監督は「結果が出ていることで、テルということになっちゃうかもしれない」と第2クールのMVPに選んだ。

 6回には右翼から三塁へ回り、8回無死三塁の前進守備では鋭いライナーを好捕。一発は出なくても見どころ十分な一日を終え「長打はほしいので、いいところで打てるようにがんばります」とさらなる成長を誓った。チーム最多24本塁打を放った昨季と同じく、プロ2年目も話題の中心であり続ける。(倉世古 洋平)

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