女子硬式野球クラブ「九州ハニーズ」誕生 川端友紀「長く続ける環境をつくろうと」楢岡らと結成

[ 2022年2月9日 08:46 ]

川端と楢岡(右)が九州を盛り上げる
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 女子硬式野球クラブチーム「九州ハニーズ」が先月、福岡県で誕生した。ヤクルトの川端慎吾内野手(34)を兄に持つ川端友紀内野手(32)と楢岡美和外野手(27)を中心に結成。プロ野球の西武、阪神、巨人が女子チームを創設するなど、競技人口が増えている女子野球を九州から盛り上げる。

  2010年に発足した日本女子プロ野球リーグでJWBL(日本女子プロ野球機構)歴代2位の通算432安打を放ち、女子野球を引っ張ってきた川端の熱い挑戦が始まった。

 19年から所属したエイジェックを後輩の楢岡とともに昨年限りで退団し、福岡に新チームをつくった。九州は関東、関西に比べると女子野球のチーム数が少なく、大学や社会人で続ける選手は地元を離れることが多い。川端は「女子野球の普及に向けて、ちょっとでも長く続ける環境をつくろうと思った」と創設の理由を語った。

 女子野球には新たな動きが出ている。日本女子プロ野球リーグは昨年末に無期限休止となったが、プロ野球の西武が20年に、阪神と巨人が21年に女子チームを創設した。昨夏には全国高校女子硬式野球の決勝が初めて甲子園で開催され、注目を集めた。テレビで観戦した川端は「でかい一歩を踏んだな」と感慨にふけった。普及には毎年の積み重ねが大事だとし、「子供の頃から(甲子園でプレーできることに)憧れて野球を始める環境になればいい」と強く願っている。

 川端が昨年まで所属したエイジェックは関東女子硬式野球連盟が主催する女子硬式野球リーグの「ヴィーナスリーグ」に加盟。関東地方の大学・高校・社会人・クラブチームが参加し、中学生のU―15リーグがあるなど環境整備されている。ただ、川端は全国的に中学生の女子硬式チームは少ないと指摘し「ハニーズのユースチームができたら最高だと思っています」と構想を語った。

 チームの監督には西武、ダイエー、ソフトバンクで活躍した宮地克彦氏(50)が就任した。1月末には第1回のトライアウトを実施し、タレントで本紙コラムを連載中の上杉あずさら10人の合格が発表された。九州でリーグ戦を行うことができないため、夏の全日本女子硬式野球選手権、秋の全日本女子硬式クラブ野球選手権での日本一を目指して歩みを始める。

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