阪神3番・大山“自己最速の1号”「打順じゃない。8番だろうと、4番だろうと、チャンスは回ってくる」

練習試合   阪神2ー6日本ハム （ 2022年2月8日    宜野座 ）

＜練習試合　神・日＞3回、阪神・大山は左越えソロを放つ（右は佐藤輝）（撮影・大森　寛明）
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　阪神・大山が完璧な一撃で威厳を示した。3回2死。カウント2―2から元同僚の谷川の外寄り高め直球を捉え、左翼席に突き刺した。4番を佐藤輝に譲り、3番で登場した今春最初の対外試合。“自己最速の1号”で確かな存在感を発揮した。

　「スゴくいい感触で打てた。しっかり自分のスイングができたのは良かった」

　意外にも、春季キャンプ期間中に紅白戦を含む実戦で本塁打するのは6年目で初めて。内容も充実していた。第1打席（右飛）の前に藤井康1、2軍巡回コーチと意見を交わし、タイミングだけを意識して臨んだ。2ボールから内角寄りのシュートをポイントを前にして引っ張り、三塁方向へ大ファウル。同コーチは「いいポイントで捉えている」と本塁打への“布石”となったと強調した。

　佐藤輝とともに好発進し、周囲が色めく4番争い。直近2年連続で20発を超え、昨季93試合で4番を務めるなど実績で勝り、改めて意識外を強調した。

　「僕は打順じゃないと思っている。8番だろうと、4番だろうと、チャンスは回ってくる。そこでどういう仕事ができるか、どういう打撃ができるか」

　4番を外れた時期も好機が巡る“持ち運”を踏まえた実感かもしれない。昨季は得点圏打率・205。課題は誰よりも知る。

　本塁打を見せつけた日本ハム・新庄監督は10年間の在籍時に142試合で4番を打った猛虎OBでもある。「試合に出られたらいいよ。何番だろうが」と言った後、「4番打ちたいんかな…。俺も言っていた。俺が4番でしょ。何で7番ですかって」と思い起こした。井上ヘッドコーチも「たとえば輝明が4番を打って、大山が6番。俺がなんで4番じゃないねん…と悠輔も思ってほしい」と言葉とは違う“本音”を望んだ。（長谷川　凡記）

　《春季キャンプ中は初》大山（神）が春季キャンプ中の実戦で本塁打を打つのは6年目で初めて。2月中としては宜野座キャンプ打ち上げ後のオープン戦だった20年2月29日のソフトバンク戦（ペイペイドーム）で2発を打っている。