松坂大輔氏 阪神・及川が初回3失点しながら2回、3回と無失点に抑えた立ち直りを評価

[ 2022年2月9日 05:30 ]

練習試合   阪神2ー6日本ハム ( 2022年2月8日    宜野座 )

松坂大輔氏(右)と記念撮影する阪神・及川
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 【平成の怪物 松坂大輔の探球】先発した阪神・及川投手は課題があった一方で、プラス材料もたくさん見られました。まずはこの早い時期に3イニングをしっかり投げられたこと。一番評価できるのは、初回に3失点し、2回も先頭打者に四球を与えながら、続く3回も含めて無失点に抑えたところです。

 今季は先発を目指すとのことですが、先発をやる上で立ち上がりというのは非常に重要。自分も苦手でしたが、まず及川投手なりの試合の入り方をつくり上げてほしいですね。3回は指にかかった力のあるボールを投げていました。まだまだ時間はあります。走者を出してからの投球も含め、焦らず課題を一つ一つクリアしていってほしいです。

 試合前のブルペンも見学させてもらいましたが、ドラフト2位・鈴木投手の投球に目を奪われました。右足を高く、大きく使う2段モーションですが全然バランスが崩れない。ボール自体もいいですし、何より注目したのはボールをリリースする直前の独特な「間」。これは他の投手にはなかなかありません。言葉で説明するのは難しいですし正直、見ていても分かるか分からないかという、ほんの一瞬の「間」です。

 本人はリリースする直前に「間」をつくることは意識していないと思います。フォームの中で別の箇所を意識することで、この「間」が生まれているのだと思います。機会があれば何を考えてフォームをつくっているのか話を聞いてみたいです。これによって、打席に立つ打者は一瞬、タイミングがズレます。いわゆる打者が「差されそう」なタイミングでボールをリリースできています。(スポニチ本紙評論家)

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2022年2月9日のニュース