DeNA・三嶋　右打者の内角えぐる「盛田シュート」で三つ巴の守護神争い勝ち取る　

ブルペンでシュート習得に乗り出したDeNA・三嶋
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　伝説のシュート習得へ、DeNA・三嶋がキャンプ4度目のブルペンで70球を投げた。「シュートを投げようと思い、3日前（5日）から投げている。小谷さんに“お前シュート投げられるぞ”と言われ、投げたら良かった」と新球習得に取り組むことを明かした。

　今季のハマの守護神争いは三つ巴。競う山崎、伊勢と3人が並んでブルペン投球した。三嶋の武器は150キロ超の直球にフォーク、カットボール、スライダー。右打者に差し込む球種はない。昨季は59試合で3勝5敗23セーブ1ホールドも防御率は4・08。内角勝負ができずに安定感を欠き、終盤には抑えの座から転落した。

　名伯楽の助言があった。今季、小谷正勝氏がコーチングアドバイザー（CA）として、04年以来18年ぶりにチームへ復帰。三浦監督、斎藤チーフ投手コーチら90年代の横浜投手陣の基礎を築いた同氏は、同年代にシュートを武器に中継ぎエースとなった盛田幸妃氏（15年死去、享年45）の面影を三嶋の投球に見いだしたという。「盛田はこうだった」など三嶋に握りなど投げ方を伝授し、試投もチェックした。

　「僕もシュートがあるから嫌だと思われたい」と三嶋。今は天から見守る盛田氏も全盛期は同じ背番号17だった。「盛田さんの映像も見た。打者がシュートを嫌がっている。僕も内角を攻めていく」。シュートでえぐるハマの17番の系譜。背番号の重みも感じ、伝説のカミソリに近づくよう磨き上げていく。（大木　穂高）

　◇盛田　幸妃（もりた・こうき）1969年（昭44）11月21日生まれ、北海道出身。函館有斗（現函館大有斗）から87年ドラフト1位で大洋（現DeNA）入団。92年に救援中心ながら最優秀防御率に輝いた。97年12月にトレードで近鉄移籍。98年9月に脳腫瘍の手術を受け、01年6月13日のダイエー戦で1082日ぶり白星。同年にカムバック賞を受賞した。02年に現役引退。その後、脳腫瘍の再発を繰り返し、15年10月16日に転移性悪性腺腫のため45歳で死去。右投げ右打ち。