必殺仕事人や!ソフトバンクのドラ4・野村勇 一発で決めた進塁打、藤本監督も絶賛「何でもできそう」

[ 2022年2月9日 05:30 ]

<ソフトバンク春季キャンプ>シート打撃の1打席目、バットを投げながら進塁打となる二ゴロを放つ野村勇(後列左は藤本監督)(撮影・岡田 丈靖)
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 適性テストで好評価獲得!ソフトバンクは宮崎春季キャンプ第2クール最終日の8日、ケース打撃を行った。ドラフト4位新人の野村勇内野手(25=NTT西日本)は、走者を置いた2打席でいずれも進塁打を成功。見守った藤本博史監督(58)は、ノーミスだった即戦力野手の仕事人ぶりを称えた。

 これぞ仕事人といえる進塁打にバックネット裏の首脳陣がうなった。ケース打撃での野村勇の1打席目だった。無死一塁の場面で投手は津森。初球にエンドランのサインが出ると、外角低めのボール球に思い切り両腕を伸ばして、バットを軽く投げながら右方向へ転がした。「カツン!」と乾き音が響いた技あり進塁打。二ゴロでランナーをきっちり進めることに成功した。

 「仕事はできました。サインを両方ともに一発で決められた。今日は良かったです」

 実にそつなく業務を遂行した。次は投手・田浦、無死二塁の場面。カウント1―1から再び二ゴロで難なく進塁打を決めた。

 7日のシート打撃は投手と打者の真剣勝負で無走者でのノーサイン。この日の藤本監督の狙いは違った。

 「ケース打撃にして選手の適性を見ていた。生きた球で誰がチーム打撃ができるのか、できないのか」

 野手18人が走者を置いた場面で6投手と対戦。「一発で決める」がテーマ。指揮官の目に、一発で決めた社会人出身のドラフト4位野手が強い印象を残した。適性試験合格者を問われると、声が弾んでいた。

 「新人の野村(勇)!あれは何でもできそうやねえ。右打ち、エンドラン、うまいし。やっぱり社会人でもまれてきている。これは面白いね」

 50メートル5秒8の快足。内野の全位置を守り、王貞治球団会長には「もの凄いパワフル」と強打も認められた野村勇。走攻守を評価されている中で、次なる課題を「ヒットをまだ打てていないので小技も、ヒットも打てるところも見せていかないとダメと思っています」と話す。

 第3クール3日目の12日からは紅白戦が始まる。また仕事人ぶりで魅せ、開幕1軍へアピールする。(井上 満夫)

 ◇野村 勇(のむら・いさみ)1996年(平8)12月1日生まれ、兵庫県出身の25歳。垂水ファイターズで野球を始め、中学は神戸須磨クラブ所属。藤井学園寒川(香川)から拓大を経て、19年にNTT西日本に入社。昨年の都市対抗ではエイジェックとの1回戦でサヨナラ打を含む2安打と活躍。1メートル75、81キロ。右投げ右打ち。

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