北海道から九州まで…空路多いパ・リーグは“分散”難しく移動に課題

[ 2021年5月3日 05:30 ]

パ6球団の本拠間の主な移動手段
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 プロ野球はこれまで徹底した感染対策を実施してきた。日本ハムも遠征先での外出自粛など感染防止に努めてきたが、それでも防げなかった集団感染。変異株という新たな脅威によるところが大きいと思われるが、プロ野球で移動時の感染リスクも無視できない。

 とりわけ、パ・リーグは北は北海道の日本ハムから南は九州のソフトバンクまで広く本拠地が点在。移動距離が長く、必然的に空路を利用するケースが多い。新幹線による移動がほとんどのセ・リーグ球団なら分散移動も可能だが、空路での分散移動は難しい面がある。今回、日本ハムは札幌ドームでの西武3連戦の直前は4月27日から29日までペイペイドームのソフトバンク3連戦。札幌→福岡→札幌という移動で、直行便が少なく移動日の26日はチーム全員で同じ便を利用していた。

 感染経路について詳細は不明だ。ただ、リスクを最大限回避しなければならないのは確かだ。日本ハムは昨季は開幕後の一定期間、移動にチャーター機を利用していた。この日の臨時実行委員会では新たな具体策は検討されなかったが、NPB・井原敦事務局長は個人的な見解とした上で「遠征時の感染対策の強化は検討しないといけない」と強調した。

 変異株が猛威を振るう今、プロ野球はさらに難しい感染対策を迫られることになった。(専門委員・秋村 誠人)

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2021年5月3日のニュース