慶大4番・正木 現役最多8号で5連勝導いた ドラフト候補が内角低め払うように左翼席へ運ぶ技あり弾

[ 2021年5月3日 05:30 ]

東京六大学野球第4週第2日   慶大11ー6東大 ( 2021年5月2日    神宮 )

<東大・慶大>5回無死一、二塁、左越えに3ランを放ち、二走・渡部遼(左)とタッチを交わす慶大・正木(撮影・吉田 剛)
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 2回戦2試合が行われた。首位の慶大は東大を11―6で下し、5連勝。今秋ドラフト候補に挙がる正木智也内野手(4年)が今季2号となる左越え3ランを放った。法大は早大に逆転勝ち。山下輝投手(4年)が8回5安打1失点で今季初勝利を挙げた。

 打てそうな球が来るまで、じっと我慢。慶大の4番に座る正木は「自分が打てる球だけを待って打席に入るようにしている。内角を攻められて、外で勝負というのが多いので」と、失投を一振りで仕留めることに集中している。

 今秋ドラフト候補に挙がる右の大砲。今季6試合で8四死球はリーグトップ。相手バッテリーから厳しく攻められるが、ボール球を追いかければ相手の思うつぼ。強引にならず、自分の打つべきゾーンは変えない。

 3―1の5回無死一、二塁。正木は2ボール2ストライクからの5球目、内角低め134キロを払うように打った。打球は左翼席中段へ。今季2号本塁打は、技ありの3ランだった。「追い込まれていたので食らいついていこうと。いい形でバットに当たって、しっかりヘッドが返ったのでその分、飛んだと思う」と振り返った。リーグ通算8本塁打は現役最多だ。

 昨年まで外野を守ったが今春から一塁に転向。バントシフトやサインプレーなど覚えることは多いが「外野よりも試合に入っていける感じはある」とプラスに捉えている。開幕直前まで近距離からノックを受け、打球への恐怖心も振り払った。

 チームは今季開幕戦で法大・三浦にリーグ史上3度目の「ノーヒットワンラン」で敗れた。それでも、翌日から無傷の5連勝。首位に立っている。19年秋以来の優勝に向け、堀井哲也監督は「まだまだ折り返し。一戦一戦、全力で集中していきたい」と引き締めた。(川島 毅洋)

 ◆正木 智也(まさき・ともや)1999年(平11)11月5日生まれ、東京都出身の21歳。小2から野球を始める。雪谷中時代は世田谷西シニアに所属し、3年春に全国大会16強。慶応では甲子園出場なし。慶大では1年春にリーグ戦デビューし通算8本塁打。1メートル82、87キロ。右投げ右打ち。

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