関本賢太郎氏 「引っ張ったファウル」に阪神・佐藤輝の非凡さ感じる 中野は「2番遊撃」争える逸材

[ 2021年2月5日 06:05 ]

阪神・紅白戦   紅組3-3白組 ※特別ルール ( 2021年2月4日    宜野座 )

<阪神宜野座キャンプ紅白戦>初回無死、ファールを放つ佐藤輝(撮影・坂田 高浩)
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 【関本賢太郎 CHECK!】語弊を恐れずに言えば、佐藤輝は打てなくて良かった。梅野もシーズンを想定した配球で、第1打席から内角に速球、外角には緩い球を集めた。オーソドックスな配球だったが対応できず、次戦への課題を持ち帰ることができただろう。打てなかったことよりも、プロの投手と対戦し何を感じ、次の実戦でどんな変化を見せるのか。凡退するまでに見られたミスショットも含め修正力に注目したい。

 そんな中、非凡さを感じたのは引っ張ったファウルが多かったことだ。ヒットを打てるポイントよりも、さらに前のポイントでスイングできていた。差し込まれてのファウルと違い、投手から見ても怖さを感じるだろう。

 中野は打席での雰囲気があった。本来なら反対方向に打ってほしいタイプだが、第1打席の右前打を見ても、引っ張れる力があることを証明した。走者一塁のケースを想定すると、2番としての適性は十分。チームの編成で見ても「2番遊撃」はおさまりが良く、木浪や小幡と争える土俵にいることも確認できた。失策は技術面というよりは慣れの問題。アマチュアとプロでは打球のスピードも全く違うし、予期せぬ変化(バウンド)が起こる。4回無死一塁でのオールセーフは、走者の走力も含めた体感速度の違いがもたらした。

 栄枝の強肩は見事で、十分戦力になる。ワンバウンドをはじいて慌てるところを、判断良く二塁走者の原口を刺した。強いて課題を挙げるとすれば、他の捕手と比べミットを構えるタイミングが遅く、投手からミットが見える時間が短くなっている。制球がしづらくなるはずで、そこは修正すべきだろう。

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