初ブルペン46球の中日ドラ1高橋宏 自己評価「30点」にも称賛の声続々「宣銅烈」「打席立ちたくない」

[ 2021年2月5日 05:30 ]

<中日2軍キャンプ>プロ入り初となるブルペン入りし、力投する高橋宏(撮影・椎名 航)
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 7割、30点……自己評価は低くても、数字が非凡さを物語った。中日のドラフト1位・高橋宏(中京大中京)が、2軍の読谷キャンプでプロ初のブルペン入り。直球のみ46球を投げ、捕手を立たせたままながら最速は146キロを計測した。

 「力は7割ぐらい。体がバラつき、思うような直球がいっていない。納得する投球ではないので30点です」

 昨年の高校No・1投手の実力を見ようと、ブルペンには2軍首脳陣、球界最年長の福留、219勝左腕のOB・山本昌氏らが一堂に会した。熱視線が注がれる中、母校で投げた1月4日以来1カ月ぶりとなった投球練習には力が入った。それでも「いろんなバリエーションで投げた」とノーワインドアップ、セットポジションどちらも試し、力強い直球で最速154キロの片りんをのぞかせた。

 球の勢いは捕手も、うならせた。「思ったよりも手元で伸びてくる。だから良い音で捕れない」。受けた中野栄一ブルペン捕手は、予想以上の伸びに何球かミットの芯で捕り損ねたことを明かし「速いだけじゃない。宣銅烈(ソンドンヨル)さんのイメージ」と90年代後半に竜を支えた名クローザーの名前を出して絶賛。誕生年の02年には宣銅烈氏はすでに引退していたものの「背番号20の方ですよね。うれしい」と愛知県出身の竜党らしく顔をほころばせた。

 「無意識に投げていた」と初ブルペンは集中し過ぎたあまり、予定の40球を6球もオーバーしたのも、ごあいきょう。「第2クールも自分の力をアピールできるよう、いつでもブルペンに入れる状態にしておきたい」と高橋宏。1軍マウンドに立つため黄金ルーキーは着実に階段を上っている。 (徳原 麗奈)

 ▼中日・仁村2軍監督 指にかかった球は高校生じゃない。自分が打者だったら、打席に立ちたくない。

 ▼中日・門倉2軍投手コーチ 初ブルペンにしては合格。

 ▽宣銅烈(ソンドンヨル) 韓国プロ野球11年で146勝40敗132セーブ。武器は右腕から繰り出す150キロ超の直球と高速スライダーで、韓国史上最高投手とも呼ばれた。韓国プロ野球から日本への移籍1号として96年に中日入り。丸顔でファンからはアンパンマンの愛称も。主に抑えとして4年間で10勝4敗98セーブ。97年はリーグ最多の38セーブを挙げた。

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