阪神ドラ1佐藤輝 三振デビューも高評価 矢野監督「自分の形でスイング」 侍・稲葉監督も興味津々

[ 2021年2月5日 05:30 ]

阪神・紅白戦   紅組3-3白組 ※特別ルール ( 2021年2月4日    宜野座 )

<阪神宜野座キャンプ>稲葉侍ジャパン監督(手前左)が視察に訪れるなか、練習に励む佐藤輝(奥)(撮影・坂田 高浩)
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 大器の片りんは見せた。阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21=近大)が4日、紅白戦に白組の「1番・左翼」として“実戦デビュー”。3打数無安打1三振でも、積極的にストライクをフルスイングする姿勢が、首脳陣の高評価を引き出した。

 「どんどんピッチャーの球を見ていって。しっかり次につなげていきたいと思います」

 初打席は、17年1位・馬場との“ドラ1対決”となった。初球への反応は決めていた。内角への140キロ直球に豪快フルスイング。結果はファウルでも、相手に威圧感を与えるには十分な、名刺代わりの一振りだった。

 「そこは、しっかり意識はしていたので。あとは、しっかり打てるように」

 5回無死一塁の第3打席ではカウント2―2から斎藤の114キロカーブにタイミングが合わずバットが空を切り、“プロ初三振”。3タコデビューと結果だけを見れば不安の幕開けと言えた。ただ矢野監督は結果よりも、内容を重視。「俺らも実際、試合になってどうなのかな、という部分は見たいところやった。きょうは自分の形で、自分のタイミングでスイングをできていた。それは、たいしたもんやと思う。楽しみが増えるような打席、スイングが多かった。どんどん実戦が増えていくので。楽しみが、また増えました」と大物ぶりに目を細めた。

 「確率よく、しっかり長打を打つというのは課題なので。頑張ります。しっかりスイングができたのはよかった。もうちょっと調整して、打てるようにという感じです」

 この日は、侍ジャパンの稲葉監督が視察。全日本の指揮官はこの日朝、自らの宿舎を出発する際に「佐藤が楽しみだな」と話していたほど、興味を示していたという。「侍ジャパンに選ばれるようにやっていきたい」と明確な青写真を描いた佐藤輝。未来に希望を抱かせる、第一歩を踏み出した。 (阪井 日向)

 【他球団が見た佐藤輝&西純】
 ▼DeNA・有働克也アナリスト (西純は)球持ちもいいし、キレもありそうな感じがした。(佐藤輝はフルスイング)やっぱり怖いですね。
 ▼中日・金子丈スコアラー (佐藤輝は)しっかり打席に入って雰囲気もすごいですし、タイミングなんかも取れてると思う。打席に立つごとにもっともっと怖い存在になるのかなと思います。今日、あれが空振り三振したから、変化球が弱いとかそういうのは全然感じなかったです。しっかり対応できると僕は思いました。
 ▼広島・岩本貴裕スコアラー (佐藤輝)やっぱり振れるし、これからどんどん慣れていけば結果もついてくると思う。注意しないといけない選手だなと思いますね。ファウルで逃げられていますし、対応力というのはやっぱりいいのかなと思います。(西純は)真っすぐもいいボールを投げていましたし、テンポ良く投げている。やっぱりこのまま行けば1軍で投げてくるピッチャー。

 《小川&斎藤は先輩の意地》
 小川と斎藤はともに佐藤輝に対して先輩の意地を見せた。小川は3回1死三塁で対峙(たいじ)し2球目を投げた後に味方の不運な失策で2点目こそ献上したが、続く3球目のカーブで初めて空振りを奪うと以降は4球続けて速球勝負を挑み一ゴロに仕留めた。5回無死一塁で対戦した斎藤は3球目の内角真っすぐでバットを折って追い込み、最後は低めカーブでバットに空を切らせた。3日に藤川SAから指導を受けた効果を早速、発揮した。

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