「2軍に行かすぞ」　阪神ドラ4栄枝　矢野監督の言葉に“発奮”　12球団新人で最速の適時打

阪神・紅白戦   紅組3－3白組　※特別ルール （ 2021年2月4日    宜野座 ）

＜阪神宜野座キャンプ＞　　紅白戦　　4回　1死二、三塁　中越えに逆転の2点適時二塁打を放つ栄枝　　　（撮影・成瀬　徹）
Photo By スポニチ

　佐藤輝よりも先に打ったった～。ドラフト4位の栄枝（立命大）が今年の12球団ルーキーで最速タイムリー。0―2の4回、1点を返してなお1死二、三塁で中越えに2点二塁打だ。カウント1ボールから小野の148キロ真っすぐを、見ていくことはしなかった。

　「真っすぐ一本に絞っていて、甘い球が来たのをとらえられたのは成長かなと思う。きのう、おとといの打撃練習では矢野監督から“こんなんじゃ、まだまだやなあ。2軍に行かすぞ”って言われていたので、結果を出せてよかったです」

　ただ本業の捕手では反省ばかりだ。4回裏からマスクをかぶると2イニング目の小川を好リードできない。左前打と連続四球で無死満塁を招き、小野寺の遊ゴロ併殺の間に同点とされた。自身のバットから生まれた1点リードをすぐにはき出した。

　「キャッチングで際どい低めの変化球にミットを止められていたらもっとストライクにできたかもしれない。あとリードもブロッキングもまだまだです」

　最終6回の1死二塁で、ショートバウンドした直球を体で止めて前にはじき、飛び出した二塁走者の原口を刺した。一番の武器の強肩は大学の先輩、古田2世の評判どおりだ。矢野監督からも「いいよ。肩“は”ね」と評価され、梅ちゃんバズーカや甲斐キャノン級の評価を得た。

　「打撃は80点くらいですが、全体的には50点くらい。佐藤輝が注目されていますが、栄枝もいるぞと頑張っていきたいです」
　自己採点は厳しめだが、初の実戦では「強肩」と、マスクをかぶるのがもったいないほどの「イケメン」、そして「トーク力」は注目のルーキーよりも目立っていた。　（畑野　理之）