巨人 ソフト式でソフトB倒す! 速球対策へ超至近距離で打撃練習

[ 2021年2月5日 05:30 ]

超至近距離から打撃練習を行った巨人(撮影・森沢 裕)
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 【キャンプ追球 ここにFOCUS】巨人の打者が13メートル先の打撃投手の球を打ち返す。18・44メートル先のマウンドから何と5・44メートルも手前。女子ソフトボール(13・11メートル)よりも短い距離から投じられるボールは体感150キロに設定された。宮崎キャンプの第1クールを終えた主砲の岡本和は「今までやったことのない練習。自然と強い球に対しては強く振らないと前に飛ばない」と実感した。

 「打倒ソフトバンク」に向けた超至近距離の打撃練習。昨年の日本シリーズでは千賀ら150キロ超えの投手が並ぶソフトバンクに2年連続で4連敗を喫した。150キロにも力負けしないようにするためキャンプ初日から導入した新練習法だ。

 首脳陣の分析では150キロの球が、マウンドから打者の手元に到達する時間はわずか0・4秒。打撃投手の球は通常球速100キロ~110キロで、同じ0・4秒に設定するため、打者に5・44メートル近づいた13メートルに設定された。村田野手総合コーチは「体感速度を上げようということ。近いところで慣れて、それが普通になれば150キロを打てる打者が増えてくる」と説明した。

 打撃投手の足元には傾斜板も置いてマウンドを再現した本格的な練習法。原監督は打者に無駄な動きがなくなることを利点に挙げた。体が前に突っ込む悪癖の改善にもつながり「近かろうが速かろうが遅かろうが、“1、2、3”の間というのは凄く重要。“1、3”で打つようなことがあってはいけない」と、至近距離の球にも通常と同じタイミングの取り方をすることの大切さをナインに説いた。

 今季は2年ぶりに交流戦も行われる。パ・リーグの速球派投手攻略へ、今後はさらに距離を縮めていく計画もある。(神田 佑)

 ○…ソフトボールの投手板から本塁までの距離は女子が13・11メートル、男子は14・02メートル。ソフトボール女子日本代表のエースで08年北京五輪金メダリストの上野由岐子は最速121キロ。野球でいえば体感速度は170キロに相当するともいわれる。

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