21世紀生まれ初本塁打は「オリックス・太田」 プロ初安打が本塁打「思い切っていこうと思っていた」

[ 2020年7月17日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス4-3ソフトバンク ( 2020年7月16日    京セラD )

<オ・ソ(3)>  3回、1死、本塁打を放ち、笑顔でナインとエアタッチする太田  (撮影・成瀬 徹)  
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 歴史にその名を刻んだ。高卒2年目の19歳、オリックス・太田が21世紀生まれの選手としては第1号となる本塁打を記録。自身通算17打席目での初安打が貴重な本塁打となり、チームの連敗脱出の突破口を開いた。

 「1軍に昇格して、思い切っていこうと思っていた。ファーストスイングがいいスイングになってよかった」

 0―1の3回1死、バンデンハークの外角直球を捉えた打球がバックスクリーンへ飛び込んだ。記念すべき初安打が貴重な同点弾。チームでは17年9月9日の楽天戦で杉本が記録して以来となる初安打が本塁打だった。

 15日の就寝前に1軍合流の知らせをもらった。今季初昇格即「9番・三塁」で先発起用されると、第1打席ですぐさま期待に応えた。19歳の若手に刺激された主力も黙ってはいられない。1死一、二塁とし吉田正の右中間二塁打で勝ち越すと、ジョーンズが左翼5階席に特大の4号2ラン。これまで12勝を献上した難敵をKOした。

 初めてのお立ち台。本塁打ボールの行方を聞かれると「お父さんに渡します」と答えた。球団の打撃投手を務める父・暁さんはグラウンド裏のテレビで見ていた。試合後、球団を通して「チームとしてうれしいですし、親としてもうれしいです」とコメントした。

 18年ドラフト1位で入団。ルーキーイヤーは開幕1軍候補に名前を連ねながら、3月8日の教育リーグ、ソフトバンク戦で千賀の死球を受け、長期離脱を余儀なくされた。秋に1軍昇格したが、16打席無安打に終わった。今季も春季キャンプで右太腿を痛め出遅れていたが、コロナ禍の自粛期間に努力を重ねてきた成果を本拠地の大舞台で披露してみせた。 (田中 貴久)

 ◆太田 椋(おおた・りょう)2001年(平13)2月14日生まれ、大阪府羽曳野市出身の19歳。高鷲南小3年から軟式の「羽曳野レンジャーズ」で野球を始め、高鷲南中では「羽曳野ボーイズ」に所属。天理では1年春からベンチ入りし、2年夏に甲子園出場。高校通算31本塁打。18年ドラフト1位でオリックス入団。特技はけん玉。1メートル81、81キロ。右投げ右打ち。

 ▼オリックス・ジョーンズ(3回に4号2ラン)フルカウントだったし、甘い球が来たらしっかり振っていこうと思っていたよ。きっちり捉えることができたし、ホームランになってくれてよかった。

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