巨人・坂本 復帰戦で即タイムリー 19日開幕戦に光明「一日でも早く合流できるように」

[ 2020年6月17日 05:30 ]

2軍練習試合   巨人4-3楽天 ( 2020年6月16日    ジャイアンツ球場 )

<2軍練習試合 巨・楽>2回2死二塁、中前適時打を放つ坂本(撮影・尾崎 有希)
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 新型コロナウイルスに感染し、12日に退院した巨人の坂本勇人内野手(31)と大城卓三捕手(27)が16日、川崎市のジャイアンツ球場で行われたイースタン・リーグ練習試合、楽天戦で実戦に復帰した。坂本は「1番・DH」で出場し中前適時打を放つなど、3打数1安打1打点。開幕があと2日に迫る中、原辰徳監督(61)は1軍復帰について本人の判断に委ねる意向を示した。1軍はこの日で12球団の練習試合全日程が終了した。

 ブランクを感じさせないスイングだった。3―0の2回2死二塁。坂本はフルカウントから弓削の6球目、134キロ直球を中前へはじき返した。復帰2打席目で適時打。ベンチからは「さすがでーす!」の声が飛んだ。

 「追い込まれていたので、センター中心にコンパクトにいきました。久しぶりの実戦でヒットが出るとうれしいですね」

 昨季リーグMVPの格の違いを見せた。初球のスライダーを左翼線に痛烈なファウル。低めの変化球もきっちりと見極めてフルカウントまで持ち込んだ。そして、お手本のようなセンター返し。「打つのは問題ない」と話した通り、10日間の入院生活を感じさせない打席での風格だった。

 2日の西武戦以来14日ぶりとなった実戦で3打席立ち、初回は左飛、5回無死一塁は右飛に倒れたが、3打数1安打1打点。試合前には、守備練習も行った坂本は「守備の動きは切り返しとか、これから確認することがあるので、確認しながら守備につけるように調整していきます」と残るチェックポイントを挙げた。

 坂本は17日の同戦にも出場予定。「しっかりヒットも打ち、走塁もできていた」と話した阿部2軍監督は「まずは明日(17日)の状態を見て、チェックしてから。万全の状態で1軍に上がってほしい」と話した。

 原監督は「自分の中でのゴーサインが非常に大事。こちらも焦らせることなく、しっかりと調整して戻ってくる、という形で伝えています」と話し、1軍復帰については本人に判断を委ねる意向を示した。守備の状態を見て坂本本人がOKを出せば、開幕に間に合う可能性もある。

 「一日でも早く合流できるように頑張ります」と坂本。開幕まであと2日。コロナ禍で3カ月遅れで開幕する特別なシーズンにリーグ2連覇、8年ぶりの日本一を狙うチームに頼れる主将の存在は不可欠だ。 (青森 正宣)

 《大城も復帰「ホッとしています」》3番・一塁で出場した巨人・大城は、3打席立って2打数無安打1四球だった。初回2死は遊飛、3回無死は見逃し三振に倒れたが、5回2死二塁は四球で出塁。6回の守備から途中交代し「試合に出られて、いろんな人に感謝していますし、ホッとしています。守備にも違和感なく入れたので良かったです」と振り返った。17日の楽天戦にも出場する見込みで「ゲームに出ながら感覚を戻していければと思っています」と話した。

 【坂本と大城の経過】
 ▼5月29~31日 球団が感染歴を調べる抗体検査を希望者218人に実施。坂本、大城を含む選手、スタッフ計4人に感染後に回復したことを示す「IgG抗体」が検出された。
 ▼6月2日 西武戦後、「IgG抗体」が検出された4人はPCR検査。
 ▼3日 午前に坂本、大城の陰性ぎりぎりの陽性判定を受け、西武戦を中止。2人は都内の医療機関に入院。
 ▼12日 坂本と大城が退院。3日午後、5日朝、6日に受けたPCR検査は陰性で、精度が高いウイルス分離検査も12日午前までに5日間以上実施して陰性だったことなどから、管轄の保健所が退院を判断した。
 ▼13日 ジャイアンツ球場で練習再開。

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