MLB今季中止も…労使の溝埋まらず泥沼化 コミッショナー一転、開催「自信はない」

[ 2020年6月17日 05:30 ]

今季の全日程中止に言及した大リーグのマンフレッド・コミッショナー(AP)
Photo By AP

 大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナー(62)が15日(日本時間16日)、スポーツ専門局ESPNの番組に出演し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期されている今季開催について中止の可能性を示唆した。数日前には強気に開催を断言していたが、その発言を撤回。MLBと選手会は年俸減額幅を巡って対立しており、ファン不在で泥沼化の様相を呈している。

 真意か、それとも駆け引きか…。ESPNの番組に出演したマンフレッド・コミッショナーが今季開催について「自信はない。残念ながら100%実現するとはいえない」と衝撃発言を口にした。

 今季開催の可能性を「100%」と断言した10日(日本時間11日)から一転の消極姿勢。選手会のトニー・クラーク専務理事はすぐさま声明で「前言撤回し、“シーズンを中止にする”と脅していることにうんざりしている」と痛烈批判した。

 これまで労使は年俸減額幅を巡り対立してきた。選手会は3月合意の日割り100%の年俸を主張する一方、MLBは無観客開催の減収を理由に拒否。選手会は今月13日に1カ月以上に及んだ交渉終結を宣言し、15日(同16日)までに今季日程を示すよう求めたがMLBはオーナー会議で話し合うとしていた同日に回答せず、初めて今季中止の可能性を示唆する結果となった。

 選手会が求める日割り100%の年俸であれば、8月開催で50試合前後の短縮日程を強行するとみられる。ただ、選手会に異議申し立てされる可能性が高く、同コミッショナーは「不誠実な作戦」とけん制。AP通信が入手した文書によれば「法的措置を放棄しない限り、日程を決めない」と選手会に伝えるなど敗れる可能性もある第三者による裁定を避けたい思惑ものぞく。また同文書は選手とスタッフに新型コロナウイルス感染者がいるという新事実にも言及。労使が合意してもキャンプ再開のリスクが高まっているという。

 今季中止なら選手は年俸の多くを失い、94~95年のストライキによる野球離れの悪夢が繰り返される。「対話がない以上、深刻なリスクは続く」と同コミッショナー。エンゼルス・大谷の二刀流復活やレイズ・筒香、レッズ・秋山、ブルージェイズ・山口のデビューは見られるのか…。交渉の完全決裂ではないが、妥協点は見えない。

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

野球の2020年6月17日のニュース