FA資格取得の登録日数「1・3倍加算」で合意 NPBと選手会がオンライン事務折衝

[ 2020年6月17日 05:30 ]

 日本プロ野球選手会と日本野球機構は16日、オンラインで事務折衝を行い、フリーエージェント(FA)資格取得に関する出場登録日数の扱いについて合意した。今季は出場録日数×1・3で計算する。

 1シーズン分のFA資格取得条件は出場登録日数145日。112日登録されると、112×1・3=145・6となり、1シーズン分のFA資格がカウントされることとなる。

 今季は新型コロナウイルスの影響により、例年なら190日前後あるシーズン全体の日数が、最大でも142日までとなっていた。選手会は出場登録日数を「みなし日数」で補うように求めていた。選手会は「みなし日数」を、出来高払いと、1軍の年俸最低保証額(1600万円)未満の選手が登録日数に応じた差額を得られる追加参稼報酬にも適応することも求めていたが、こちらを取り下げた。

 「球団が経営が苦しい中、出場登録日数は直接お金に関わる問題ではない。出来高や追加参稼報酬は、多少でもお金に絡むところ。加えてどちらも、全選手というよりは一部の限られた選手になる。昨日の臨時大会でも、そこは譲ってでも出場登録日数を、という話になった」と選手会の森忠仁事務局長は説明した。
 12球団側は前提として、試合数削減と当面の無観客開催などで大幅な収入減が確実ながら、今季年俸の削減は求めないと全額支払いを保証。当初は実際の登録日数でカウントするとしていたが、「みなし日数」へ応じる譲歩案を提示していた。選手会の会長を務める巨人・炭谷銀仁朗捕手は前日の臨時大会後、「経営が苦しいのは選手も重々承知。その中で年俸カットしないと言っていただきありがたいし、これで思い切ってプレーできるのは間違いない」と話していた。

 開幕前に労使双方が歩み寄り合意。選手関係委員会の谷本修委員長(阪神球団副社長兼本部長)は「選手会も我々も気持ちは一緒。すっきりして開幕を迎えたいという思いで一致したので、合意に至ったということです」と話した。出来高契約の扱いについては球団と選手で個別に対応していく。

 ≪拡大外国人枠 5人登録なら内訳制限≫1軍登録が4人から5人へ拡大される外国人枠について、投手・野手の内訳に制限を設ける案がまとまった。5人登録時、投手か野手どちらか4人とした場合、その後は比率を変えられない。4人登録ならば従来通りどちらかが3人までの柔軟な運用ができる。出場できるベンチ入りは4人のまま。17日の臨時実行委員会で承認される見込み。

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2020年6月17日のニュース