【夢のご当地オールスター・四国編】土佐のいごっそう球児 四国出身投手初の名球会入りへ

[ 2020年4月28日 05:30 ]

夢球宴・四国メンバー
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 多くの野球人を輩出している野球どころ「四国」。2020年シーズンの開幕は不透明な状況が続くが、開幕すれば早々に新たな偉業に沸くことが確実だ。

 阪神の守護神・藤川球児(高知商)は大リーグでの2セーブ(S)を含め日米通算243S。あと7Sで名球会入りを果たす。四国出身の投手では初めてのメンバー入りとなる。火の玉ストレートからの真っ向勝負で、甲子園を熱狂させてきた。「対戦した中でストレートはNo・1」と清原和博に言わしめ、直球狙いの打者に直球で空振りを奪うスタイルは「土佐のいごっそう」にも通じる。

 西鉄の黄金時代に活躍し、58年には東映戦で完全試合を達成した西村貞朗(琴平)、巨人のV9に貢献し2度監督を務めた藤田元司(西条北)、巨人、中日、オリックスで投げ続けた西本聖(松山商)、水野雄仁(池田)、川上憲伸(徳島商)らもいるが、四国初の名球会投手を一足早く祝う意味で、藤川をエースの座に据えた。阪神生え抜きの投手でも222勝の村山実以来、2人目の勲章になる。阪神が日本一となった85年当時の抑え役・中西清起(高知商)との必勝リレーも見たい。

 阪神OBからは戦前の強打者・景浦将(松山商)も外せない選手だ。タイガース誕生時の初代4番。巨人・沢村栄治と名勝負を演じ、投手としても成績を残した二刀流。在籍5年で首位打者、打点王、最優秀防御率、最高勝率のタイトルを獲得した。1945年に29歳の若さで戦死したが、戦禍を生き延びていれば、野球の歴史は変わったはずだ。

 伝説の選手と言えば、西鉄黄金時代の中心だった中西太(高松一)がいる。「遊撃ライナーと思った打球が、そのままスタンドインした」などの豪打伝説は数多く、強靱なリストと桁外れのパワーで本塁打王5回、打点王3回、首位打者2回を獲得した怪童。指導者としても多くの打者を育て、球界に貢献した。

 阪急で338本塁打をマークした長池徳士(撫養)、同じく阪急で代打本塁打27本の世界記録を作った高井保弘(今治西)、2057安打し「ミスター・ロッテ」と呼ばれる有藤通世(高知)、85年に西武との日本シリーズで全試合阪神の「2番・DH」で出場した弘田澄男(高知)ら個性的な選手が並ぶ。

 監督候補も、めじろ押し。戦後のプロ野球でライバルとして火花を散らした水原茂(高松商)と「魔術師」三原脩(高松中)。徳島には「ええで」の上田利治(海南)がいる。

 しかし、ここは明治22年、郷里の松山に東京からバットとボールを持ち帰り、松山中の生徒らに野球を教え、四国での普及に貢献した正岡子規(2002年野球殿堂入り)に任せよう。「今やかの三つのベースに人満ちてそぞろに胸の打ち騒ぐかな」と満塁のチャンスを詠んだ子規が、藤川のストレートをどう形容するだろうか。(鈴木 光)

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