選抜高校野球開催 この1週間が勝負 感染リスクどれだけ減らせるか

[ 2020年3月5日 05:30 ]

選抜高校野球 無観客試合で準備

会見を終える(右から)八田英二日本高野連会長、丸山昌宏大会会長、斉藤善也大会副会長(撮影・後藤 正志)
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 【解説】逆風は覚悟の上。球児の夢の実現へ、日本高野連はギリギリまで開催の道を模索することになった。開催の可否の結論が先送りとなったことで、協議結果を待っていた出場校には、一安心とはならないだろうが、球児の夢を壊したくないという強い思いは伝わった。

 この日の会議でも、無観客開催か中止即決かで意見は割れた。午後1時から緊急の非公式会議、運営委員会、理事会が開かれ、さまざまな意見が乱れ飛ぶ中、最終的には無観客試合開催に全会一致の承認を得た。

 国難ともいうべき状況で他の高校スポーツ競技は中止決定が相次ぐ。「高校野球だけが特別」との世間の批判は絶対に消えない。ただ、開催の道を探る以上、大会可否を決める11日までの1週間が勝負となる。八田会長が「感染防止が99%できるまで努力して、夢の実現の手助けをしてあげたい」と話したが、移動手段であるバスの高野連による手配、宿舎も外部との接触をなくすため、全棟貸し切り、宿舎での食事も含めたガイドラインの作成。都道府県の教育委員会と連携し、部活動への理解を求める必要もある。感染リスクを減らし、選手が安心してプレーに集中できる状況をどれだけつくり上げられるか。誰もが納得する方策を示せるかが鍵となる。(アマ野球担当キャップ・松井 いつき)

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2020年3月5日のニュース