ソフトB王会長、中畑氏に明かしたキング改革 バレンティンに「内野安打を増やしなさい」

[ 2020年2月3日 09:30 ]

宮崎キャンプ ( 2020年2月2日 )

川島(右)とトレーニングをするバレンティン(撮影・岡田 丈靖)
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 【中畑清 CHECK!】さすが、3年連続日本一に輝いたチーム。雰囲気が違う。メイン球場3カ所で一斉に行われたノック。誰かがミスしたら選手間でやじが飛び、スタンドが沸く。ミスを許さない高い意識と緊張感、ファンとの一体感。強さを物語っている。

 バレンティンも一生懸命ノックの球を追っていた。ヤクルト9年間で288本塁打を放ったスラッガーもソフトバンクでは新参者。特別扱いは一切してもらえないらしい。

 王会長がこんな話をしてくれた。

 「彼には“内野安打を増やしなさい”と言ったんだ。それと“ダブルプレーを防ぐ走塁をしなさい”とね。併殺崩れで流れが変わることがあるからね」

 つまり「全力疾走しなさい」ってこと。実績のある外国人選手は命令口調で言うと反発しがちだけど、そこは誰もがリスペクトする世界の王さん。手抜きは許さないということを「内野安打…」という表現で伝えたのだ。

 私もDeNAの監督時代、ラミちゃん(現DeNA監督)に言ったことがある。

 「ラミちゃんは将来日本で監督やりたいんだよね。監督になったとき、全力疾走しない選手を使うか?」

 ラミちゃんは理解してくれて、ちゃんと走るようになった。だからこそ今日の彼があると思っている。

 現在35歳のバレンティン。いいチームに入ったよ。会長付特別アドバイザーとして15年ぶりに復帰した城島さんが「1軍のチームが3つつくれますよ」と言うほど選手層が分厚い新天地。手抜きできない分、選手寿命は延びると思う。13年に樹立したプロ野球記録、シーズン60本塁打の再現も期待したいね。

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2020年2月3日のニュース