阪神 マルテ「超異例」の早出特守 矢野監督「意気込みは十分に感じた いい動き」

[ 2020年2月3日 05:30 ]

宜野座キャンプ ( 2020年2月2日 )

早出特守に参加し、大山(奥)とともに三塁でノックを受けるマルテ(撮影・坂田 高浩)
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 午前9時すぎ。誰もいない沖縄・宜野座のメイン球場に姿を見せた阪神・マルテは、三塁の守備位置に就くと久慈内野守備走塁コーチが打つノックを黙々を受け始めた。まもなく大山と糸原が加わり約40分間。外国人選手では「超異例」と言える早出特守を実施。しかも、同コーチが「いつも晩飯の時にマネジャーから(早出特守を志願している)メンバーを聞くけど、マルテが入っていたから“えっ!?”と思った」明かしたように志願してのものだった。

 「助っ人とかは関係なく、一人の野球人としてしっかり準備することが大事。特に今年は新しいポジションに挑戦しているので、早く慣れて、早く自分のものにしたい」

 マルテの言動から、思いの強さがひしひしと伝わってきた。過去には来日3年目のゴメスが16年春季キャンプで早出特守を敢行したことはあるが、この時はキャンプイン後に体重増加傾向にあった助っ人にムチを入れる目的で首脳陣が提案したものだけに、マルテのやる気が本物であることは間違いない。

 特守後の投内連係、シートノックでも三塁で軽快な動きを披露。早出特守を知らなかったという矢野監督も「意気込みは十分に感じたし、いい動きをしていた」と評価した。来日2年目で、大山らとポジション争いする特異な環境でも、前向きに、むしろ楽しむかのようにチャレンジを続ける。ボーアやサンズよりも日本を知る男は、並々ならぬ覚悟を持って、戦闘態勢を整えている。(巻木 周平)

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2020年2月3日のニュース