ベール脱いだ167キロ男!巨人・ビエイラ「8割くらい」の力で151キロ!

[ 2020年2月3日 05:30 ]

宮崎キャンプ ( 2020年2月2日 )

ブルペンでピッチングを行ったビエイラ(撮影・森沢裕)
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 ブラジル出身の剛腕がベールを脱いだ。巨人の新外国人、チアゴ・ビエイラ投手(27)が2日、来日後初めてブルペン入りし、直球は最速で151キロを計測した。キャンプ2日目での150キロ超えで最速167キロの触れ込みを証明。大谷翔平投手(25=エンゼルス)が日本ハム時代に計測した国内最速165キロ超えの可能性を秘めている助っ人右腕は、将来的な守護神候補にも挙がった。

 ビエイラは首をひねった。自慢の剛速球が「130キロ」としか表示されていなかったからだ。「今日は8割くらい。今のスピードは気にしない」と言うものの、さすがに遅い。異変に気付き、スコアラーに確認した宮本投手チーフコーチから「150キロ台が出ている」と伝えられると「そうだろ」と納得顔だ。今年からレーンに設置されたスピードガンの誤作動。別の計測器では、最速151キロをマークしていたのだ。

 来日初ブルペン。33球を投げ、最速球以外にも150キロを連発した。球を受けた炭谷は「凄く速かった。コントロールは少し荒れ気味だった」と印象を語る。スピードに加え、外国人投手特有の動く速球に「アウトが取れる球」と宮本コーチ。初コンビということもあり、変則球にベテラン捕手がミットで球をはじく一幕もあった。

 現状ではセットアッパーとして起用される見込み。守護神候補の筆頭はデラロサだが、原監督は「(デラロサの信頼を)超えてくれるような投手であるならばそれはそれで凄い」とクローザー候補としても見据える。自己最速は167キロ。力強い投球を見つめた指揮官は「165キロくらいなら、(ファンは)オヨヨという感じじゃない」と独特の言い回しで剛速球に期待した。

 165キロ――。大谷が日本ハム時代の16年に計測した国内最速記録だ。メジャーの最速はヤンキース・チャプマンらの105・1マイル(約169・1キロ)。ビエイラが167キロを計測したのは16年のマイナー戦で「チャプマンが世界最速を出した翌日、自分も167キロを出した。彼のファンだし、一緒に写真も撮った」と不思議な縁を明かした。

 「大谷超え」の日本最速更新に期待がかかるが、それだけじゃない。鋭いスライダー、カット、シンカーも投じて首脳陣をうならせた。「三振は全球種取れる」と日本でのデビューを心待ちにする。(伊藤 幸男)

 ◆ビエイラアラカルト
 ★生まれ&サイズ 1993年1月7日生まれ、ブラジル出身の27歳。1メートル93、113キロ。右投げ右打ち。
 ★球歴 11年にマリナーズとマイナー契約し、17年にメジャーデビュー。ブラジル出身では史上4人目のメジャーリーガー。18年にホワイトソックスに移籍し、メジャー通算3年間で23試合に登板し、2勝1敗1セーブ。
 ★笑わない男 和やかな性格も、グラウンドでは激変。闘争心にあふれ「決して笑ったりしない」。
 ★16文シューズ 足のサイズは34センチ。元巨人投手で日本プロレス界の英雄・ジャイアント馬場とほぼ同じ。
 ★WBC守護神 13年に出場したWBCではブラジル代表の守護神を務めた。来日時の羽田空港で「(同大会以来)2度目の日本だよ」と笑顔。

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2020年2月3日のニュース