阪神 秋山 対外試合初戦の先発濃厚 仕上がりの早さをアピール「思ったより良かった」

[ 2020年2月3日 05:30 ]

先陣を切ってフリー打撃に登板し、気合十分に投げ込む秋山(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の秋山拓巳投手(28)が沖縄・宜野座キャンプ中の対外試合初戦となる8日の中日戦(北谷)に先発濃厚であることが2日、分かった。

 2003年に沖縄キャンプが始まって以降、最初の対外試合で先発したのは入団1~5年目の投手がほとんど。4月で29歳となる11年目右腕の抜てきは異例と言っていい。「1日キャプテン」を務めたこの日は、仕上がりの早さをアピールするように、フリー打撃で力のある投球を披露した。

 「打者も慣れていないところもあるけど(打球が)前に飛んでいない印象もあった。しっかりストライクを投げることを意識していたので、いい感覚で投げられた。思ったより良かった」

 大山、上本を相手に変化球も交えて47球を投げ、安打性11本に抑えた。大山に対しては真っすぐで空振りを奪う場面もあり、球威は十分。「自分らしい球筋というか、きれいな真っすぐが投げられた」と発する言葉も力強かった。

 本拠地仕様のマウンドが味方した。キャンプインだった1日はブルペン入りしたが、キャンプ序盤の投げ込みを考慮して投手に負担がかからないよう若干、柔らかくしている土に苦慮し内容に不満を残した。だが、この日上がった宜野座のメイン球場は甲子園や鳴尾浜と同様の硬さ。“地の利”を生かし体重が乗ったボールを連発した。

 投球後はブルペンに直行。「自分のモノにしたい思いがあるので体に覚えさせる意味でやっている」と手応えが残るままフォームを体に染みこませた。矢野監督も「昨年の安芸(キャンプ)で、2桁勝っているときのような球がちょっといっていた。そのボールを今日は投げられたんかな。真っすぐに本来のキレが出た中でピッチングの幅が広がっていくタイプ」と一番の武器である真っすぐの復活を再確認した。

 今後は4日に予定されるシート打撃に登板し8日の実戦に向かうと見られる。「オフの期間、今まで以上にしっかりやってきたので(開幕が例年より)早くなることに対しては今のところ気にしていない」。18年の秋に右膝を手術するなど、12勝した17年以降は悔しいシーズンを過ごしてきた。開幕ローテーション入りへ、今季に懸ける思いがにじむ引き締まった表情。20年初陣のマウンドで見せる自らの快投で、サバイバルの幕開けを告げる。(遠藤 礼) 

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2020年2月3日のニュース