笑わない男のブレない決意…ロッテ・佐々木 契約合意会見で語った“言葉”

[ 2019年12月2日 19:30 ]

入団交渉を終え会見する佐々木(撮影・村上 大輔)
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 「笑わない男」の内面を知った。30日、ロッテのドラフト1位、大船渡の佐々木朗希投手(18)の契約合意会見は大船渡市内のホテルで行われた。「笑顔でお願いします!」。東京から駆けつけた各紙のカメラマンにやや、強引に懇願されたが、一度も口元が緩むことはなかった。

 表情を見つつ、その後の取材はどう「攻略」すべきか、迷った。ドラフト当日は井口監督の取材で会場にいたが、テレビの画面を通じた硬い表情が印象的だった。その後、指名あいさつでは質問は岩手メディアに限られ、質問はできなかった。どんな高校生なのか?相手が見えないまま、取材の時が来た。するとすぐに頭の中の霧は晴れた。

 ――背番号17のイメージは?

 「大谷選手です」

 ――大谷選手はどんな存在ですか?

 「岩手の先輩でもありますし、プロ野球の先輩でもあるので追い越していきたい」

 約5分間だけ許された囲み取材。手短に背番号17から同じ、岩手出身の大谷翔平への流れを作る意図だったが、こちらの予想を上回り「追い越していきたい」と付け加えた。憧れだけで終わらない決意が、伝わってきた。プロでの目標も誰に誘導されることなく「沢村賞です」ときっぱり。しっかりした「言葉」を発することのできる選手だと思った。

 アテンドした梶原紀章球団広報室長は「会見で目標は具体的に言ってほしいと伝えると“分かりました”と言っていた。ただ、あれほど、明確に言うとは思いませんでした」と驚いた様子だった。

 人の印象は会ってみなければ分からない。実際、登板を回避した岩手県大会決勝を巡り、憶測だけで書いた批判記事をよく見かけた。メディアへの不信感もないはずはない。ただ、球団に取材は苦手かと聞かれると「そんなことはありません」ときっぱり、言った。

 お笑いが好きで普段からよく笑い、よく食べ、163キロを投げる18歳。笑わないのは少しシャイなだけだったと感じた。顔を見て声を聞いた結果「佐々木朗希」の印象はずいぶん、変わった。それはこれまで届いていた情報とは違う。その声を届ける私たちは正面から接し、言葉を曲げることなく伝えることが、大切だと思った。(ロッテ担当・福浦 健太郎)

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