【北大阪】「大阪桐蔭に勝てる」関大北陽19年ぶり夏切符へ好発進

[ 2018年7月14日 08:00 ]

第100回全国高校野球選手権記念北大阪大会1回戦   関大北陽6―1渋谷 ( 2018年7月13日    南港中央 )

<関大北陽・渋谷>1失点で公式戦初完投勝利を飾った関大北陽の久保
Photo By スポニチ

 第100回全国高校野球選手権記念大会(8月5日から17日間、甲子園)の地方大会は13日、33大会で233試合が行われた。北大阪大会では、19年ぶりの夏切符を狙う関大北陽が渋谷に快勝。エース左腕の久保玲司投手(3年)が1失点で公式戦初完投勝利を飾り、打っては先制&決勝の3点三塁打を放った。今春の大阪大会準優勝校が「大阪桐蔭1強」に待ったをかける。

 灼熱の太陽を浴びた関大北陽のエース左腕が燃えた。最速140キロの直球を軸に、スライダーやチェンジアップを効果的に散りばめ、4回まで圧巻の完全投球。5回に連打などで1点を失ったが、それ以外はスコアボードに淡々と0を並べた。被安打3の9奪三振、1失点。大事な夏の初戦で、久保が公式戦初完投勝利を飾った。

 まさに独り舞台だった。2回1死満塁の絶好機で迎えた第1打席。高めの直球を仕留めた打球は中堅左を抜けた。走者一掃の先制適時三塁打に「自分で打って乗っていけた」と笑った。投打にわたる活躍に、辻本忠監督もうなずく。「久保に尽きる。久保さまさま」と手放しで称えた。

 打倒・大阪桐蔭の1番手として期待は膨らむ。今春の大阪大会決勝は0―9で大敗を喫したが、久保は登板しなかった。関大北陽は16年夏の3回戦で大阪桐蔭を撃破。唯一ベンチ入りしていた久保はその快挙を間近で見ている。「挑戦者として一歩もひくことなく、ぶつかっていった。迫力がありました」。先輩が見せた勝利への執念を胸に刻む。

 08年4月に北陽から現校名へ。かつて私学7強の一角を成した名門校も近年は大阪桐蔭や履正社の台頭で、甲子園出場は07年選抜を最後に遠のく。6月中旬の強化合宿では1日1200スイングをノルマにバットを徹底的に振り込んできた。「大阪桐蔭はもちろん強いですが、戦えるし、勝つ自信はある。最後の夏。甲子園で全国制覇したい」。99年以来19年ぶりの夏切符獲得へ――。久保を軸に4投手を擁する関大北陽が北大阪の主役を演じる。(吉仲 博幸)

 ◆久保 玲司(くぼ・れいじ)2000年(平12)6月24日生まれ、大阪府守口市出身。藤田小1年から「藤田ブルースターズ」で野球を始め、投手。大久保中では準硬式野球部に所属。関大北陽では1年夏から背番号20でベンチ入りし、2年秋からエース。最速140キロ。持ち球はカーブ、スライダー、チェンジアップ。50メートル走6秒0。1メートル73、67キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2018年7月14日のニュース