NTT東日本の“熱男”枡沢 2発快幕 恐怖の9番絶叫

[ 2018年7月14日 05:30 ]

スポニチ後援第89回都市対抗野球大会第1日・1回戦   NTT東日本6―3東邦ガス ( 2018年7月13日    東京ドーム )

<NTT東日本・東邦ガス>2回1死一塁、NTT東日本・枡沢は2ランを放ちベンチ前で喜びを爆発させる (撮影・大塚 徹)
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 開会式に続き行われた1回戦は、NTT東日本(東京都)が2年連続12度目出場の東邦ガス(名古屋市)を6―3で下し、史上6チーム目となる大会連覇へ好発進した。初回に越前一樹外野手(29)の大会1号が飛び出すと、枡沢怜外野手(24)は2回に左越え2ラン、7回にも中越えソロ。「恐怖の9番」が2発をマークし、チームを盛り上げた。大会は12日間にわたり行われる。

 「熱男」が開幕戦で2発の大ブレークだ。3点リードの2回1死一塁で、9番・枡沢が「緊張したけど思い切って振った」と左翼席へ2ラン。2点差となった7回にも先頭で外寄りの直球をバックスクリーン左へ叩き込んだ。「1点が欲しい中で打てたのがうれしい」と笑顔がはじけた。

 亜大4年では同期の藤岡裕(ロッテ)らと明治神宮大会を制覇。大学日本代表では早大・茂木(楽天)、青学大・吉田正(オリックス)らと韓国・光州のユニバーシアードで優勝。鳴り物入りで入社したが、過去2年間は伸び悩んだ。

 昨夏に36年ぶり2度目の優勝を果たした都市対抗の出番は少なかった。自信を失いかけたとき、同じ亜大出身の飯塚智広監督から「いい先輩がいるじゃないか。積極的に声を出して、おまえも“熱男”になれ!」と、ムードメーカーとしてソフトバンクを引っ張る松田を手本にするように助言された。

 それからはベンチで大声を張り上げた。本塁打を放った後は、先輩同様に「アツオ〜!」の絶叫も始めた。「今日も1本目はやったけど、2本目は舞い上がっちゃって、やるの忘れちゃいました」。高校以来という1試合2発に、指揮官も「2本とは考えられないですね」と驚きだ。

 チームは3発で快勝したが、6回2死三塁から本盗も狙った。結果は失敗に終わったが、機動力を駆使した意外性あふれる野球も健在だ。「積極的に仕掛けるのがウチのスタイル。チームの雰囲気はいい」。連覇へ向けて、枡沢は自信を見せた。 (君島 圭介)

 ▼NTT東日本・越前(初回大会1号となる左越え2ラン)打った瞬間、行ったと思った。去年から連覇は目指している。

 ◆枡沢 怜(ますざわ・りょう)1993年(平5)8月1日生まれ、神奈川県出身の24歳。八王子学園八王子―亜大。父親の勧めで8歳から野球を始める。大学4年時に明治神宮大会優勝。大学日本代表で15年7月のユニバーシアード優勝。1メートル81、90キロ。右投げ右打ち。

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