全パ森 松坂撃ちMVP弾 ノムさん超え22歳11カ月捕手最年少「一生の思い出」

[ 2018年7月14日 05:30 ]

マイナビオールスターゲーム2018第1戦   全パ7―6全セ ( 2018年7月13日    京セラD )

<全パ・全セ>初回2死一、三塁、松坂から右越えに3ランを放つ森
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 「マイナビオールスターゲーム2018」は13日、京セラドームで第1戦が行われ、全パが全セに7―6で競り勝った。西武の森友哉捕手(22)が初回に中日・松坂大輔投手(37)から右越え3ランを放ち、MVPを初受賞。捕手では野村克也の23歳1カ月を抜く22歳11カ月で史上最年少受賞となった。秋山翔吾外野手(30)も球宴史上初の2本目の先頭打者弾。西武コンビがOBの松坂を打ち崩した。

 地元の大阪で若き強打の捕手が、主役の座を奪った。初回、先輩・秋山の先頭打者弾などで2点を挙げ、なおも2死一、三塁。森は松坂から右翼ポール際に3ランを放った。一挙5点を奪い、初回降板に追い込んだ。

 「ホームランを狙って打席に立ちました。これは(MVPが)あるんちゃうかと思っていた」。3回にも右翼線二塁打を放つ。全パが1点リードの9回2死無走者では小林が左中間フェンス直撃の二塁打。「“入るな”と思った」という願いは通じ、あの野村克也を抜く、球宴史上最年少MVPとなった。

 松坂からの一発は内角高めのカットボールを捉えたが、思い切りだけのスイングではなかった。フルスイングにちょっぴり混ぜた技術のスパイス。内角高めに対し、最後はバットのヘッドが返らないように右手首の動きをロックした。ポール際への打球が最後に切れずにスタンドインしたのは、森の能力の高さを証明していた。

 西武の先輩にあたり、心待ちにしていた初対戦。「西武のイメージはない。メジャーでバリバリ勝っているというイメージ。テレビの人だと思っていた」。6月17日の中日戦で予告先発されていた松坂が試合開始直前に背中を痛めて登板を回避し、対戦が消滅。球宴という舞台で実現した初対決で最高の結果を残し「これは一生の思い出になると思う」と、しみじみと話した。

 全パの7得点中、西武勢が5打点を挙げた。前半戦を首位ターンした原動力である「獅子おどし打線」の球宴ジャックに、森は「西武ライオンズが打つなって思ってもらえたらうれしい」と笑った。

 プロ2年目だった15年以来、3年ぶり2度目の夢舞台。前回は第2戦で代打本塁打を放ち、敢闘選手賞を獲得した。4年越しの2戦連発。「まだまだヘタクソだけど、(MVPに)選んでもらえてよかった。明日もホームラン狙って頑張ります」。森に、新お祭り男の予感が漂ってきた。 (春川 英樹) 

 ≪球宴最年少MVPは清原和博(西)の18歳11カ月≫森(西)が初回の3ランを含む2安打の活躍でMVP。捕手の球宴MVPは15年第2戦の会沢(広)に次ぎ9人目、13度目で、西武では前身球団を通じ初めてだ。また、森は現在22歳11カ月。球宴の最年少MVPは86年第2戦の清原和博(西)の18歳11カ月だが、捕手では58年野村克也(南海)の23歳1カ月を下回る最年少受賞になった。

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