【若菜嘉晴氏の大分析3】勝敗分けた攻めの姿勢…走攻守で受け身だった阪神

[ 2014年10月30日 11:16 ]

<ソ・神>1回無死、柳田の打球を処理するマートン

日本シリーズ第4戦 ソフトバンク5―2阪神

(10月29日 ヤフオクD)
 ◆緩慢なプレー目立った阪神 この試合で、阪神が流れをつかむチャンスは何度もあった。それを自ら手放してしまった。まず初回2死満塁。3連続四球と制球難のソフトバンク・中田に対し、福留が1ボールからの2球目を簡単に見逃した。外角高めの143キロの直球。それほど難しい球ではない。荒れている中田だけに様子を見たのかもしれないが、ここは振ってこられた方が嫌なものだ。「もっと厳しいコースに」「変化球も交えないと」と考えさせられるからだ。簡単に見逃したことで中田を楽にさせてしまい、結局は空振り三振。あの1球を振っていたら、仮にファウルでも押し出し四球になった可能性が高い。

 守備でも左翼手・マートンの深い守備と緩慢な返球から、初回に柳田の左前の打球を二塁打にした。これが2失点につながったが、ソフトバンクは徹底して左翼への打球で次の塁を積極的に狙ってきている。10回の捕手・藤井の野選も、一塁走者・明石の全力疾走が生んだ結果。投手陣が踏ん張っている中、攻守に受け身になってミスを連発している。崖っ縁の第5戦。いかに走攻守で攻めに転じられるかが反撃のポイントだろう。

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2014年10月30日のニュース