前進守備定石の場面 ゴメス併殺に仕留めたソフトBの勇気ある決断

[ 2014年10月30日 11:19 ]

<ソ・神>延長10回1死一、三塁、ゴメスは併殺打にガックリ

日本シリーズ第4戦 ソフトバンク5―2阪神

(10月29日 ヤフオクD)
 2―2の延長10回1死一、三塁で打者ゴメスの場面。ソフトバンクベンチは前進守備ではなく、二塁での併殺を狙った。結果は強い当たりの正面の三ゴロで併殺。見事にピンチを脱出した。

 「サファテとゴメスの力関係に、ゴメスの足。それにヒットゾーンを広げたくなかった。最終的には監督が決断してくれた。流れが来るなと思った」と鳥越内野守備走塁コーチ。1死一、三塁で1点も与えたくない場面で内野手は(1)全員前進守備(2)一、三塁手が前進守備、二遊間が中間守備で打球によって三塁走者の本塁突入を防ぐ、または二塁送球して併殺を狙う――が定石。「ボテボテならヒットと一緒だった」(鳥越コーチ)と割り切った。10回の守備隊形ではボテボテのゴロ、または野手の間へのゴロは併殺崩れの可能性が増す。その時点で、勝ち越しの1点を与えるだけに大きな決断だった。

 次打者はセ・リーグ首位打者のマートンだけに、ゴメス1人で2つアウトを奪ったのは最高の結果。ベンチの勇気ある決断が、シリーズの大きな流れを引き寄せた。

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2014年10月30日のニュース