“ヤンキース松井生みの親”ジ軍スカウト マー君は「アンビリーバブル」

[ 2013年9月14日 06:00 ]

<楽・オ>視察するジャイアンツのコックス・スカウト

パ・リーグ 楽天6-2オリックス

(9月13日 Kスタ宮城)
 「ヤンキース・松井」の生みの親ともいえる人物が、楽天・田中の25連勝に「アンビリーバブル!」を連発した。Kスタ宮城のネット裏。メジャー8球団のスカウトが集結する中に、ジャイアンツのジョン・コックス環太平洋スカウト(67)の姿もあった。

 「(開幕)21連勝に25連勝…。信じられない。アンビリーバブルだよ」。スカウト歴40年以上の大ベテラン。ヤンキース時代の02年オフ、松井秀喜氏(39)を獲得したのもコックス氏だ。あれから10余年。再び日本の地で、光り輝く才能に驚かされた。

 「タナカはデリバリー(投球フォーム)がいいし、直球にスライダー、スプリットも素晴らしい」。レンジャーズ・ダルビッシュとの比較については「僕は彼の投球も実際に見ているが、それは比べられない。2人ともいい投手だとしか言えないよ」と笑った。ヤンキース、ブレーブス、ツインズ…。田中が来季、メジャーに移籍するために必要なポスティング・システム(入札制度)は現時点で失効中。それでも登板の際にスカウトが集まるのは、今や恒例行事ともなった。

 今年5月に国民栄誉賞を受賞した松井氏の話題には「彼は本当にグレートな人物。誇らしいよ」と柔和な顔をほころばせた。打のゴジラなら、投のマー君。米映画「人生の特等席」でクリント・イーストウッドが演じたような老スカウトは「本当にアンビリーバブルだ」と帰り際まで繰り返した。

 ◆ジョン・コックス 1946年5月5日、米アイオワ州生まれの67歳。現役時代は内野手としてカブス傘下マイナーなどでプレー。69年の引退後はカブス、レッズでスカウトを務め、94年にヤンキースの環太平洋スカウトに就任。06年までの在任13年間で松井、王建民(ワン・チェンミン)、ホセ・コントレラスらの獲得に尽力した。07年からジャイアンツ環太平洋スカウト。

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2013年9月14日のニュース