マー君 開幕21連勝は初Vのために 手術の同僚と熱い“約束”

[ 2013年9月14日 06:00 ]

<楽・オ>汗を飛ばして力投する楽天・田中

パ・リーグ 楽天6-2オリックス

(9月13日 Kスタ宮城)
 13日の金曜日も仏滅も吹き飛ばした。楽天の田中将大投手(24)が13日のオリックス戦で2失点に抑え、今季初の無四球完投勝利。連続シーズンを含む連勝記録を25とし、36~37年にカール・ハッベル(ジャイアンツ)が記録した24連勝を抜く世界新記録を達成した。さらに世界記録の開幕連勝も21に更新し、西鉄・稲尾和久が57年にマークした同一シーズン20連勝のプロ野球記録を塗り替えた。チームは優勝マジックを1つ減らし、12とした。

 初失点を喫した7回だった。ベンチに戻った田中は壁に後頭部を2度もぶつけ、タオルで顔を覆って悔しがった。その姿はまるで敗戦投手だった。開幕から無傷の21連勝で昨季からの連勝もハッベルのメジャー記録を抜き去る25としても、まるで納得しなかった。

 「完封しないとダメだったと思うので、(7回は)点を取られてはいけなかった。めちゃくちゃ悔しい」

 チームは10連戦の4戦目。優勝へのヤマ場だ。だから、中継ぎ陣に休養を与えるために完投を義務とした。序盤から右打者の内角を狙ったツーシームが甘く入り、6回まで毎回のように走者を出しながら無失点。5点の援護を受けたことで完封を意識した7回2死一、三塁から、平野恵に中前適時打を浴びた。9回にも1点を失った。自己ワースト15安打を浴びた4月23日オリックス戦(京セラドーム)以来、今季2度目の2桁10安打。それでも2失点に抑えた。125球を投げ抜き、今季初の無四球完投だ。

 涼しい顔で無傷の連勝を続けているようにみえるが、夏場の疲労は蓄積している。前々回の8月30日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の登板を終えた際、上半身と下半身のバランスが一致せずにリリースの力強さもなくなっているのに気づいた。そこで2日に異例のフリー打撃を実施。今回の登板に向けた9日もKスタ宮城でバットを振った。「しっかり体を使わないと打球は飛ばない。“ブン”という感じ。それは投球も同じです」。自分のコンディションに合わせて必要な練習をしっかりこなす。当たり前のように積み重ねる白星も、その裏に試行錯誤や努力が隠れている。

 8日のことだった。右肘検査のための米国への帰国を控え、Kスタ宮城にあいさつに訪れたラズナーに声を掛けた。「優勝する時に戻ってこられるのなら、戻ってきてください」。09年からともにチームを支えてきた同僚。手術に踏み切れば、全治は1年以上になる可能性もある。田中が正直な思いを伝えると、ラズナーは目を潤ませて喜んだという。

 チームの優勝マジックは1つ減って12となった。この日は13日の金曜日、さらに仏滅。不吉な日が重なった昨年7月13日の日本ハム戦(Kスタ宮城)でも斎藤との対決を制し、田中も「初めてではないですよね」と涼しげだ。登板準備を怠らず、やるべきことをやる。野球の神様が田中を見放すことはない。

 ≪全ての連勝記録を更新≫田中(楽)が無傷の21連勝を達成し、昨季からは25連勝。シーズン21連勝は57年稲尾(西鉄)の20連勝を56年ぶりに上回るプロ野球新記録になった。これで開幕、シーズンの連勝も合わせ、全ての連勝記録を更新したことになる。また、メジャーの連続シーズン連勝は36、37年ハッベル(ジャイアンツ)の24連勝となっており、これも上回った。

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